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いきいきリハビリノート(4)「腰痛」数値化 不安を緩和

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いきいきリハビリノート(4)「腰痛」数値化 不安を緩和

診察室でリハビリの動作を確認する主婦(右)と、助言する浜上さん(新潟市で)

 新潟市の主婦(73)は、慢性的な腰の痛みに悩んできた。腰の中心に石があり、周囲を締めつけられているような。重だるい腰の中にさらに重しが入ったような。長く同じ姿勢がとれない。自立した生活はできても、一日中、痛みのことが頭から離れない。

 多くの病院を転々としたが、完治しない。スポーツセンターで腰回りの器械運動もしてみたが、逆効果だった。2人暮らしの夫の体調のことも心配だ。

 今年7月、新潟大学病院のリハビリテーション科を受診し、驚いたことがあった。筋肉や関節の状態、精神状態を初めて客観的に示されたことだ。

 腰などの関節が硬めで、腰をかばうため座る時も周囲の筋肉をうまく使えていない。関節の柔軟性を回復させ、関連する筋肉をつけることが必要だという。心理テストでは、痛みの経験をネガティブに捉える「破局的思考」が異常値ギリギリで、悪化させればうつ病になる恐れもある。

 説明を聞き、主婦はなぜか、ほっとした気持ちになった。これまで分かってくれる人がいなかった。「一度も行ったことのない所に行く」老後への不安も募る。腰痛が原因不明と言われ続け、気がめいっていた。

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