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心療眼科医・若倉雅登のひとりごと

コラム

白内障手術 成功したのに不適応に苦しむ例も

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左右の目で見たものの大きさに差が出ることも

 

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 このほかにも、眼内レンズで術前の屈折異常の度合いを変更したために、左右の目で見たものの大きさに差が出る、遠視が強くなりすぎる、あるいは乱視の影響が強く出るなどして、不適応になる例もあります。どうしても不適応なら、眼内レンズを取り替える手術を選択することもありますが、これで全例が解決するとは限りません。

 これとは別に、最近よく話題になるのは、視野の周辺に三日月状の影が生じる、ネガティブ・ディスフォトプシア(直訳すると陰性異常光視)と呼ばれる現象です。白内障手術では、水晶体の前方の膜を円形に切って、その中に眼内レンズを固定しますが、膜の端と眼内レンズの端の位置関係で見えるという説が有力です。

 術後まもなく気づく例は結構あるようですが、やがて気にならなくなります。ただ、この現象が出現した人の1~3%はいつまでも残るとされ、どうしても慣れない場合は、眼内レンズを前方に移動するなどの処置をする再手術で解決するということです。(若倉雅登 井上眼科病院名誉院長)

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201505_第4回「読売医療サロン」_若倉

若倉雅登(わかくら まさと)

井上眼科病院(東京・御茶ノ水)名誉院長
1949年東京生まれ。北里大学医学研究科博士課程修了。グラスゴー大学シニア研究員、北里大学助教授、井上眼科病院副院長を経て、2002年から同病院院長。12年4月から現職。日本神経眼科学会理事長、東京大学医学部非常勤講師、北里大学医学部客員教授などを歴任し、15年4月にNPO法人「目と心の健康相談室」を立ち上げ副理事長に就任。「医者で苦労する人、しない人---心療眼科医が本音で伝える患者学」、「絶望からはじまる患者力」(以上春秋社)、「心療眼科医が教える その目の不調は脳が原因」(集英社)、医療小説「茅花流しの診療所」(青志社)など著書多数。専門は、神経眼科、心療眼科。予約数を制限して1人あたりの診療時間を確保する特別外来を週前半に担当し、週後半には講演・著作活動のほか、NPO法人、患者会などでのボランティア活動に取り組む。

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