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COPDとつきあう(5)IT活用 診察スムーズ

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COPDとつきあう(5)IT活用 診察スムーズ

「タブレットの活用で、患者から引き出せる情報が増えました」と話す土屋さん

 内科や小児科を掲げる東京都豊島区の土屋医院。慢性 閉塞へいそく 性肺疾患(COPD)患者で、近くに住む小高浩さん(60)が待合室に着くと、看護師からタブレット端末が手渡される。

 「こんにちは! 診察前の問診をはじめます」

 質問が映し出された画面を指でタッチしながら、小高さんは一つずつ答えていく。せきやたんの頻度、息苦しさ、睡眠の状況などを点数で評価する項目は全8問。すべてに答えても1分程度だ。

 これは医療システム会社インテグリティ・ヘルスケア(東京都中央区)が開発した診療支援システム「 YaDocヤードック 」。土屋医院では昨年から試験的に導入している。「待ち時間を活用して、病状を把握できる仕組みがほしかった」。院長で主治医の土屋 淳郎あつろう さんは話す。

 タブレットによる“問診”は「CAT」と呼ばれるCOPDの評価基準に基づいており、点数が高いほど状態が悪い。医師は、実際の診察で患者と話す前にCATの点数でおおよその状態を知ることができる。

 土屋さんは「症状に応じた声かけができるようになり、診察がスムーズになった。短い時間でも密度の濃いやり取りができる」と手応えを感じている。

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