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認知症保険の新商品が続々…どう選ぶ? 専門家が解説

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重度化で年金に上乗せも

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 発症前や、発症初期の段階に着目した各社とは対照的に、病気が進行して重度になった場合により手厚く保障するのが、富国生命保険が総合保険の特約として10月に新設した「あんしんケアダブル」だ。公的介護保険で要介護2以上と認定された場合などに年金の支払いがスタートし、認知症が進んで重度になると年金額が50%上乗せされる。認知症の進行に伴い、介護費用が増えるのに対応する仕組みだ。

 三井住友海上あいおい生命保険は4月、医療保険と終身保険の介護特約を改定し、認知症の保障を強化した。認知症になり、同社の基準に当てはまる状態が180日以上続くと、最大300万円の「認知症一時金」が、「介護障害年金」に上乗せされる。

軽い負担で公的保険を補う

 介護大手のセントケア・グループのセント・プラス少額短期保険が2月に発売した「認知症のささえ」は、認知症で見当識障害(時間や季節、自分がいる場所などが分からなくなる症状)がある状態が90日続いた場合に、最大80万円が支払われる。

 抗認知症薬「アリセプト」を製造・販売するエーザイから、認知症の発症や進行などに関するデータ提供を受けて、共同開発した。1年ごとの更新で、その間に認知症にならなければ保険料は戻ってこないが、80万円が一時金として支払われるコースでも、60歳男性の保険料(月払い)が月額650円という手軽さだ。同社の坂本英一郎社長は、「高齢化が進んで国の財政が厳しさを増す中で、今後、公的な介護保険の給付が絞られていく可能性が高い。シンプルな仕組みと軽い保険料負担で、公的保険の給付が目減りした分を補うことができれば」と利点をアピールする。

市場が拡大、参入相次ぐ

 認知症保険への新規参入や新商品の発売が相次いでいる背景には、市場の急激な広がりがある。厚生労働省の推計によると、認知症の人の数は、2012年の約460万人から、25年には約700万人まで増える見通し。認知症になると見守りや介助に多くの人手が必要で、朝日生命が厚労省のデータなどを基に行った推計では、重度の認知症の人の年間介護費用は約110万円で、認知症がない人(約52万円)の2倍以上だった。16年には、線路に入って列車にはねられた認知症の男性の遺族が損害賠償を請求された裁判で、最高裁が鉄道会社側の請求を棄却したことが大きく報じられた。

 認知症のリスクに対する社会の関心が高まる中、同年に太陽生命、朝日生命の両社が相次いで認知症保険を発売すると、ともに当初の予想をはるかに超える売れ行きとなり、各社が後を追って様々な保険が誕生した。

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