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依存症と家族(中)主語が「私」会話のコツ

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依存症と家族(中)主語が「私」会話のコツ

ロールプレイングを実演するジャパンマック福岡のスタッフ

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 依存症の人に治療を受けてもらうには、周囲の人がうまく促すと有効な場合がある。接し方を工夫するといいそうだ。

 「またスマホでゲームしようと? 勉強してからやりなさい」

 「うるさい! 関係ないだろ」

 依存症患者の家族のためのプログラム「CRAFT(クラフト)」を導入しているジャパンマック福岡(福岡市博多区)が10月上旬に開いた家族教室。10人の参加者が2人1組となり、実体験を基にロールプレイング(寸劇)をしていた。高校生の息子がゲーム依存症の40歳代の女性は、こうして 叱責しっせき することが多いという。

 指導役の社会福祉士、荒木弘幸さん(62)は「相手の責任の一部を引き受ける言い方をすれば、本人が心を開きやすくなります」と助言した。女性は「ゲームをやらないですむよう、私にできることはある?」と言い換えた。

 CRAFTでは、依存症患者に気持ちが伝わりやすいコミュニケーション方法を紹介している。例えば、「お酒を飲んで帰りが遅くなるなら、なぜ電話してくれないの」とは言わず、代わりに「連絡がないから心配した。今度は必ず電話を入れて」と主語を「私」にするのがコツだという。

 荒木さんは「迷惑をかけられている家族にとっては不本意かもしれないが、衝突を避けられ、相手が問題と向き合うことにつながることも多い」と説明する。

 冷静な声かけが難しい場合は、「酔ったあなたと一緒にいたくないから、先に寝ます」とその場を離れることを勧める。相手が攻撃的になったら会話を中断し、逃げることも大切だ。

 治療や自助グループへの参加を勧めるのにいいタイミングは、相手が問題に向き合う気になった時。依存症のためにトラブルを起こして後悔している時や借金が発覚して動揺している時などに、さりげなく「相談に行ってみないか」「一度だけ見学を」などと誘ってみる。

 荒木さんは「このコミュニケーション法は、家族の負担を減らし、心にゆとりを持ってもらうことが一番の目的です。無理のない範囲で試してみてほしい」と話す。

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