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睡眠障害…不眠、糖尿病などリスク増 日々の習慣、見直して改善

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 国内の成人の2割が睡眠で悩んでいるといいます。健康の維持には、十分な時間と良質の睡眠が欠かせません。不眠症などの睡眠障害は、適切な治療と生活習慣の見直しで改善が見込めます。(冬木晶)

どんな病気?

 「寝付きが悪い」「途中で目が覚める」といった不眠症には、一時的なものと、症状が3か月以上続く慢性のものがあります。

 一般的に、成人の睡眠時間は7~9時間が推奨されています。しかし、生活上のストレスなどが原因で寝られず、睡眠時間が6時間未満の期間が続くと、日中疲れやすく、集中力も低下するなど日常生活に支障が出てきます。寝られないことに悩むことでますます不眠が強まり、慢性化します。

 不眠症になると、高血圧や糖尿病、脂質異常症、うつ病などが起こりやすくなることがわかっています。

 逆に、睡眠は足りているのに日中に強烈な眠気に襲われ、授業中や仕事中に突然眠り込んでしまう「ナルコレプシー」と呼ばれる慢性の過眠症があります。脳内で分泌される神経伝達物質のオレキシンが減少することが原因とされる神経疾患で、怠けているわけではありません。

 過眠症は10歳代で発症することが多く、国内の患者数は20万人と推定されています。夜の眠り始めに怖い夢を見たり、体が動かない金縛りが起きたりするほか、日中、笑ったり怒ったりすると膝が抜けるような発作が出る人もいます。

診断法は?

 睡眠障害の検査は、専門の医療機関で泊まり込んで行います。頭部に電極を貼り付け、寝ている間の脳波や目の動きなどを測定する「終夜ポリグラフ検査」で、睡眠時間や睡眠の質を調べます。

 翌日には、数時間おきに昼寝を繰り返す「睡眠潜時反復検査」を行います。寝ていることを示す脳波が、開始後10分もたたずに出てくれば、ナルコレプシーの可能性が高くなります。ナルコレプシーの患者は、浅い眠りの「レム睡眠」が入眠時に出やすいこともわかっています。脳脊髄液を採取してオレキシンの量を測定する方法もあります。

どう治すの?

 不眠症を改善するには生活習慣の見直しが重要です。

 まず朝起きる時間を決めます。夜いくら寝られなくても毎朝同じ時間に起床し、カーテンを開けて太陽の光を浴びましょう。朝食も必ずとることで、1日のリズムを決める体内時計をリセットします。昼寝はしないことが望ましいですが、どうしても眠い時は午後3時までに20~30分程度だけ取ってください。

 夜は、覚醒作用のある明るいLED照明やテレビ、パソコンなどの使用は避け、睡眠中に目が覚めやすくなるので寝酒も控えます。

 改善が見込めない場合は、医師の指導の下で睡眠薬を使います。ただ、翌日まで眠気が残って車の運転などが困難となったり、自分の判断で服用をやめるとかえって不眠となったりするケースがあります。

 ナルコレプシーは、昼休みなどに約15分の昼寝を数回取ることや、眠気を抑える薬剤「モダフィニル」の服用で症状を軽くします。

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