Dr.イワケンの「感染症のリアル」
医療・健康・介護のコラム
インフルエンザ予防は誤解だらけ 最大最強の方法はもちろん……
ワクチン全員接種で3割に効けば、数百万人レベルの予防効果
そもそも、インフルエンザが冬に流行すると何千万人という患者が発生します。もし、皆がワクチンを打って、そのリスクが3割減れば、インフルエンザにならずに済む患者は少なくとも数百万人のレベルに達します。6割効けば、1000万人以上の方がインフルエンザにならなくて済むのです。どうです、こう考えてみると、インフルエンザワクチンってとても大事ですね。
だから、学校とかも意味不明な学級閉鎖や学校閉鎖なんかを一生懸命やるくらいなら、生徒たちみんなにワクチンを打てばよいのです。日本の学校や先生、教育委員会はもっと科学的な判断をすべきですよ。子どもの教育でも「科学的な思考」というのがひとつのキーワードだそうですが、そもそも先生が本当に科学的に物を考えているのでしょうか。ぼくは甚だ疑問ですね~。
というわけで、インフルエンザ予防の最大最強の方法は、手洗いでもうがいでも、マスクでも学校・学級閉鎖でもなく、ワクチンなのです! よく覚えておきましょう。
治療薬「新しいほど良い」は間違い 効果が乏しいものも
次に、治療です。最近は、インフルエンザの治療薬がいろいろ開発されてきています。しかし、インフルエンザ治療薬があまりよく理解されていません。
一番いけないのが、「新しい薬ほど、良い薬」という信念です。これは、間違った考え方です。 日本でよく使われるインフルエンザの治療薬で、古いものはタミフル、リレンザと呼ばれるものです。少し新しいものに、ラピアクタとかイナビルというものがあります。
しかし、ラピアクタは注射の薬で、処置室での投与を必要とします。処置室にはたくさんの患者さんがいますから、ここで2次感染のリスクがあります。じゃ、点滴の薬だから効果も抜群かというとそうではなく、ラピアクタはタミフルよりも効果が高いというデータはありません。よくある誤解です。
イナビルに至っては、海外での臨床研究でプラセボ群(偽薬群)と差がなかったのでした。よって、ぼくはイナビルはインフルエンザ治療には使っていません。
最近、ゾフルーザという新しいタイプのインフルエンザ治療薬が発売されました。研究によると、この薬は薬効において大人ではタミフルと引き分けです。子どもでは、まだどのくらい効果があるかはっきりしていません。
どうです、新薬といっても劇的に薬効がよくなっているわけではないのです。そして、ここが肝心なのですが、新しい薬はいろんな患者への安全性や、他の薬との飲み合わせに関するデータがないのです。こういうデータがしっかりそろっているのが、古い薬の利点です。
古い薬は日本では薬価が安く、「ダメな薬」と誤解されやすいのですが、そんなことはありません。実は医師ですら、よくだまされています。間違えないよう、気をつけましょう。(岩田健太郎 感染症内科医)
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風邪に抗生物質など、日本の医療は昔から変なところがありました。この「変」は要するに自分で考えない医者が多くいるということ。そして金儲けです。お医者先生は優れた人ばかりじゃありません。
風邪だったら暖かくして、寝ること。食欲がなかったら無理して食べない。空腹はむしろ生命維持装置にスイッチが入り、免疫系が動き出します。でも、脱水症状に陥らない様に良い水をしっかり飲むこと。点滴しなくちゃなんて考えないで水を飲む。私たちの体は水でできてるみたいなもの、水が足りないとヤバイんです。良い水飲んで暖かくして休む。
市販の薬も危険です。薬は乱暴にいうと、原質(何から作られているか)は石油が多い。化学的にひねくりだされたモノ。極微量の石油を飲み続けたらマズイと思うでしょ?
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