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看護師の精神疾患、「患者の暴力・暴言」が最多…過労死白書
政府は30日、労働現場での過労の実態などをまとめた「過労死等防止対策白書」(2018年版)を閣議決定した。今年の研究では、過去5年間に教員と看護師が精神疾患となったケースを調べ、保護者や患者など「業務上の関係者」とのトラブルが、それぞれ疾患の原因の半数近くを占めていることを明らかにした。
白書は過労死等防止対策推進法に基づき、16年から毎年まとめられている。今年版では教員や医療従事者などについて、10~15年の公務災害と労災の認定事案を分析した。
医療従事者では、看護師52人の精神疾患の原因52件のうち、最も多い23件が患者からの「暴力や暴言」だった。次いで多かったのが、「事件・事故などに遭遇」(17件)だった。
根本厚生労働相は30日の閣議後記者会見で「職場での健康確保措置を総合的に推進することが重要だ」と述べた。