あんしんQ
医療・健康・介護のニュース・解説
Q バイト先のルールが理不尽

A 違法かも 諦めず相談を
「遅刻したら罰金」「残業代はなし」「売れ残りは買い取る」など、アルバイトやパートで働く人に不当なルールを押しつける職場が問題になっています。働く側も「正社員ではないし、仕方がないのかな」と諦めてしまいがちです。
しかし、働く人を守ることを目的とする労働基準法などの法律は、正社員とアルバイトやパートの人を区別していません。アルバイトやパートであっても、雇う側が一方的なルールを作り、無理な働き方を強いることは許されません。
■労働条件の書類もらおう
トラブルを防ぐため、厚生労働省は、バイトやパートで働き始める際には、必ず仕事の内容や勤務時間、休日などの労働条件を記した書類をもらうよう呼びかけています。こうした書類は本来、雇用主が渡さなければいけないことになっているのですが、口頭で済ませたり、「募集広告にある通りです」などと言うだけだったりする職場が多いためです。書類があれば、法律違反があった時に反論することが容易になります。
働く側も、自分の権利を知っておくことが重要です。
例えば、アルバイトやパートであっても、条件を満たせば有給休暇を取ることができます。
「労働者災害補償保険(労災保険)」にも加入しています。仕事中にけがをしたり、職場に向かう途中で事故に遭ったりした時は、治療費の全額がこの保険から支払われ、費用を自己負担する必要はありません。治療で何日も仕事を休んだ時には、給料の補償を受けることもできます。
■「いきなりクビ」は不当
さらに、いきなりクビにされて給料がもらえなくなることもありません。突然「明日から来なくていい」と言われた時は、一定の手当を受け取る権利があります。
「おかしい」と感じたら、労働局や労働基準監督署に相談しましょう。学生なら、学校の事務局に事情を話せば詳しい職員が対応してくれます。厚労省や全国社会保険労務士会連合会は、知っておくべき知識やよくあるトラブル事例をまとめ、ホームページなどで紹介しています。
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