教えて!ヨミドック
医療・健康・介護のニュース・解説
疲労時 ビタミンが良い理由は?
酵素通じ新陳代謝促す
Q スマートフォンやパソコンを一日中眺めていると、疲れるね。
ヨミドック 日本人の4人に3人は疲れ気味という調査結果があります。調査した武田薬品工業によると、40歳代の女性では、9割が疲れを感じているそうです。
Q 疲労回復にはビタミンが良いって聞くけれど、どうして?
ヨ 疲労回復には、休息や睡眠とともに、体内の新陳代謝を進めるエネルギーが必要です。燃料となる糖質や脂質からエネルギーを生み出す酵素の働きを良くするには、有機化合物の一種であるビタミンが欠かせません。
Q ビタミンは何種類あるの?
ヨ 13種類です。ビタミンAは視力を維持し、皮膚、粘膜を健康に保ちます。疲れに効くのはB1やB2、Cなどです。B1は農芸化学者の鈴木梅太郎が米ぬかから発見しました。糖質からエネルギーを作ります。妊産婦に大切な葉酸もビタミンの一つです。
Q ビタミンは、体内で作られるの?
ヨ 骨や歯を作るために重要なビタミンDなど、一部は体内で合成されます。しかし、合成できないものの方が多く、できても量が足りません。食べ物で取るのが基本です。
Q どんな物を食べればよいの?
ヨ ビタミンの種類によって違います。有名なビタミンCは、主に野菜や果物から取ります。ただ、似た食材でも差があり、ピーマンは緑色より黄色や赤色の方が多く含まれます。B1は玄米に多く、精米すると大幅に減ります。
Q ビタミンCはどんな働きをするの?
ヨ しみ、そばかすの原因となるメラニン色素ができるのを抑えます。マウスの実験では、老化のスピードを抑える働きも分かってきました。
Q できるだけたくさん取る方がよいの?
ヨ 取りすぎは健康に良くありません。例えばビタミンAだと、腹痛、 嘔吐 、脱毛などが起きることがあります。特にサプリメントによる取りすぎには注意しましょう。
(山田聡/取材協力=石神昭人・東京都健康長寿医療センター研究所部長、太田雄治・武田コンシューマーヘルスケア学術情報グループ課長代理)
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