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コラム

妊活で気持ちすれ違い けんか、セックスレス、時に離婚も

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妊活で気持ちすれ違い けんか、セックスレス、時に離婚も

イラスト:西島秀慎

 結婚直後の1年間は避妊していた、教育関係の企業に勤める女性Kさん(33歳)。仕事の性質上、妊娠時期を選ぶ必要があり、年度の切り替え時期に合わせて産休に入れるよう、計画妊娠を試みました。しかし、避妊をやめてもなかなか妊娠しません。あせりが募り、ついに病院に行く決心をしたのですが、それが思わぬトラブルの始まりでした。 

タイミング法の指定日に限って仕事の調整つかない夫 イライラ募る妻

 病院で検査を受けたところ、Kさんも夫も特に不妊の原因は見つかりませんでした。医師に、治療を始めたほうがいいかと聞いたところ、「まだ若いので当面はタイミング法(病院の検査で排卵日を特定し、指定された日にセックスをすること)で様子を見てはどうか」と言われたそうです。Kさん夫婦も、積極的な治療は望んでいなかったので少しホッとして、ひとまずタイミング法を試みることにしました。

 「今日、タイミングをとってください」と医師に指定されると、Kさんは夫に「今日は早く帰ってきてね」とメッセージを送ります。しかし、そういう日に限って夫は残業や飲み会が入り、帰りが遅くなってしまいます。最初の1、2か月は仕方ないと思い、Kさんは我慢をして、翌日にタイミングをとるなどしていたそうですが、同じことが3回、4回と続くと、「さすがにこれは…」と我慢できなくなり、夫に言ったそうです。

 「今日あたり排卵日だから予定入れないようにお願いしておいたよね? なんで残業を断ってくれないの? 私だって仕事を調整して早く帰ってきているのに」。それに対して夫は「だって仕方ないだろう。俺だって仕事を調整できるならしてるよ。そもそも最近君は排卵日っていうと目の色変えて、生理が来たらそのたびに落ち込んで泣いたりして、ちょっと考えすぎなんじゃないの?」と反論します。

「あなたは子ども欲しくないの?」「あせらなくていいだろ。最近ホントにおかしいよ」 妊活どころではなくなり……

 こう言われるとKさんもカチンときます。

 「考えすぎってどういうこと? じゃあ、あなたは子どもが欲しくないの? 全然真剣に考えてくれてないよね。私だっていつまでも若いわけじゃないし、もう時間がないのよ」

 「子どもなんて40過ぎても産んでいる人はいっぱいいるじゃないか。そんなにあせらなくてもいいだろ。最近ホントにおかしいよ。ネットでよけいな検索ばっかりしているから、変な情報で頭の中がいっぱいになっているんじゃないの?」

 「あなたは全然わかってない!」

 こうなると、もうけんかです。売り言葉に買い言葉で、お互いに言わなくていいことまで口にしてしまい、妊活どころではなくなり、Kさん夫婦はタイミングがとれなくなってしまいました。つまり、セックス自体ができなくなってしまったのです。

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松本亜樹子(まつもと あきこ)

NPO法人Fine理事長/国際コーチ連盟認定プロフェッショナルサーティファイドコーチ

 長崎市生まれ。不妊経験をきっかけとしてNPO法人Fine(~現在・過去・未来の不妊体験者を支援する会~)を立ち上げ、不妊の環境向上等の自助活動を行なっている。自身は法人の事業に従事しながら、人材育成トレーナー(米国Gallup社認定ストレングス・コーチ、アンガーマネジメントコンサルタント等)、研修講師として活動している。著書に『不妊治療のやめどき』(WAVE出版)など。
Official site:http://coacham.biz/

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