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認知症介護あるある~岡崎家の場合~

コラム

新聞紙で撃退!? 認知症介護の大敵「臭い」

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トイレ改修は効果アリ

 一方で、認知症になっても減ることのないのが「下の臭い」です。父さんは脳血管性認知症のためか、認知症の症状については進行がゆるやかです。ただ唯一、排せつに関しては、早い段階から苦労したことを覚えています。

 まずはトイレ。促せばまだ一人でトイレに行けていた頃、座ってするようにお願いしても聞き入れてもらえず、父さんが使ったあとのトイレの床はいつも尿が広がりまくっていました。

 たくさんの薬を飲んでいることもあり尿がとても臭く、人一倍臭いに敏感な母さんは「鼻がひん曲がるほどクサイ」と、掃除をしながらいつもこぼしていました。曲がるほど高くない私の鼻でも、あの臭いはキツイものがありました。

 そこで、介護保険による住宅修繕でトイレに手すりを付けたときに、臭いが染みにくい素材の床と壁紙に思い切って大改造。タイル貼りだったトイレは掃除がしやすくなり、臭いの面で大いに改善されました。

気になる記事はその日のうちに

 そのうちにオムツ(リハビリパンツ)なしでは生活できなくなり、その処理にも悩みました。私たちが暮らす市では、オムツは燃えるゴミとして処理するため、回収日まで家にたまったまま。ビニール袋に密封し、ふた付きゴミ箱に入れていても、どこからか臭いが漏れ出してきます。

 臭いに敏感な母さんは「捨てるまでは臭いが広がってしまう!」と嘆いていました。それを聞いた経験豊富な最初のケアマネジャーさんが「オムツを脱いだあと、すぐに古新聞に包んでからビニールに入れると臭いが軽減しますよ」と教えてくれました。

 早速、実践! コレが、かなり効果がありました(あくまで個人的な意見。ちなみに育児の面で、息子のオムツ処理にも活用できました)。それからというもの、岡崎家では当日の新聞以外は父さんのオムツを包むのに使われてしまうので、気になる記事があるときはすぐに読まないといけなくなりました。

まだまだ続く戦い

 そして、現在。オムツが汚れても、こちらが促さないといつまでもはき続けてしまう父さん。私たちがうっかりしていると、父さんから臭いがモア~ン。それに対して相変わらず臭いに敏感な母さんは、はやりの消臭系グッズを試しまくっているようです。

 少し前に「ドラッグストアでよく効く“お部屋の消臭剤”が特売中なの! 父さん用に買ってきてくれる?」と連絡がありました。その数、なんと6個! ストック用も含めての数かと思いきや、数日後、実家に行くと、6個すべてが居間のいたるところに置かれていました。

 岡崎家の「認知症介護」と「下の臭い」の戦いは、まだまだ続いているのです。(岡崎杏里 ライター)

 登場人物の紹介はこちら

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認知症介護あるある~岡崎家の場合~

岡崎杏里(おかざき・あんり)
 ライター、エッセイスト
 1975年生まれ。23歳で始まった認知症の父親の介護と、卵巣がんを患った母親の看病の日々をつづったエッセー&コミック『笑う介護。』(漫画・松本ぷりっつ、成美堂出版)や『みんなの認知症』(同)などの著書がある。2011年に結婚、13年に長男を出産。介護と育児の「ダブルケア」の毎日を送りながら、雑誌などで介護に関する記事の執筆を行う。岡崎家で日夜、生まれる面白エピソードを紹介するブログ「続・『笑う介護。』」も人気。

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日野あかね(ひの・あかね)
 漫画家
 北海道在住。2005年にステージ4の悪性リンパ腫と宣告された夫が、治療を受けて生還するまでを描いたコミックエッセー『のほほん亭主、がんになる。』(ぶんか社)を12年に出版。16年には、自宅で介護していた認知症の義母をみとった。現在は、レディースコミック『ほんとうに泣ける話』『家庭サスペンス』などでグルメ漫画を連載。看護師の資格を持ち、執筆の傍ら、グループホームで介護スタッフとして勤務している。

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