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介護職場「優良」認証、昇給や休暇を審査…厚労省方針

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介護職場「優良」認証、昇給や休暇を審査…厚労省方針

 厚生労働省は、介護現場の人手不足が深刻なことから、研修や休暇制度など、「働きやすさ」に焦点をあてた介護事業所の評価・認証制度を全国で始める。今年度中にガイドライン(指針)を策定し、認証制度の実施を担う都道府県に通知する。来年度から指針を踏まえた認証制度の普及を目指す。

 介護職場では、昇給や昇格などの仕組みが明確でない事業所が多いことに加え、他産業と比べた賃金水準の低さや長時間労働のイメージが根強く、人材の定着や育成が課題となっている。

 認証制度ではこうした声を踏まえ、「明確な給与・昇給体系の導入」「休暇取得や育児・介護との両立支援」「研修や資格取得支援などの人材育成」といった評価項目を設定。どの程度満たしているかを各都道府県が審査する。

 審査をパスすれば、「認証事業所」として、ホームページなどで公表する仕組みを検討している。審査は民間の各事業所が申請する。

 若者らが就職先を考える際の参考にしてもらうほか、各事業所には、「選ばれる」ための職場改善を促すことで、現在働いている職員の離職防止にもつなげるねらいがある。職員の定着率の高い事業所が増えれば、より質の高いサービスを利用者が受けられる期待もある。

 こうした取り組みは、青森県や京都府など、一部の自治体ではすでに導入されている。

 青森県では2016年度から、働きやすい事業所を「青森県認証介護サービス事業所」としてホームページなどで公表している。認証事業所を対象にした就職説明会や見学ツアーなども行って支援し、学生からは「安心感がある」などの声が寄せられているという。

 厚労省は、こうした先進事例を参考に指針を策定し、来年度以降、全都道府県での実施を目指す考えだ。

 介護職の人手不足は深刻で、今年8月の有効求人倍率は3・97倍と、全職種の平均(1・46倍)を大きく上回る。厚労省の推計では、25年度には全国で計約245万人の介護職員が必要となり、約34万人が不足すると見込まれている。

          ◇

【介護事業所】  介護保険法に基づき、介護サービスを提供する。利用者宅をヘルパーが訪問する「訪問介護事業所」(17年10月現在で約3・5万事業所)や、利用者が定期的に通ってリハビリなどを行う「通所介護事業所」(同約2・4万)などがある。

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