文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

安心の設計

ニュース・解説

若者支援の団体に助成金…基金設立、児童養護施設出身者ら支える

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック
若者支援の団体に助成金…基金設立、児童養護施設出身者ら支える

 児童養護施設を退所した若者らの自立をサポートする団体を支えようと、NPO法人などが「若者おうえん基金」を設立した。支援団体を資金面から支えるもので、広く寄付を呼びかけている。

 虐待や貧困などの理由で、親元を離れて暮らす子どもは約4万5000人いる。こうした子どもたちを、国や自治体が児童養護施設や里親家庭などで育てている。ただ、施設や里親は、原則18歳までが対象。巣立った後は、頼れる親や家族などが身近にいないことも少なくない。

 このため、経済的な不安や、生活上の様々なトラブルがあった場合にも誰にも相談できず、孤独感を抱くことも多い。中には、生活に困窮し、犯罪に巻き込まれてしまう場合もある。

 後ろ盾のない若者に対しては、支援者が長期的に寄り添う「伴走支援」が必要とされている。だが、現状では、多くの支援団体が資金難で、人手不足にも苦慮しているのが実情。施設職員らがプライベートの時間を割き、手弁当で対応していることもある。

 例えば、東京都国分寺市で児童養護施設出身者らの支援を行う相談所「ゆずりは」では、非常勤を含む5人のスタッフで多様な相談に応じている。

 相談の内容によっては、生活保護の申請や通院に付き添ったり、弁護士につないだりしながら、当事者の暮らしに寄り添った支援を展開している。

 ただ、スタッフの人件費など運営資金のうち、公的資金でまかなえているのは半分だ。残りは、様々な民間の助成を頼るなどして、なんとか資金を確保しているという。高橋亜美所長は「人手も資金もぎりぎりの状況。他にも使いやすい助成があれば、より多くの若者や子どもたちをサポートできる」と話す。

 こうした実情を踏まえ、、支援者や生活協同組合が中心となって「首都圏若者サポートネットワーク」(事務局・東京、運営委員長・宮本みち子放送大名誉教授)をつくった。支援団体を支えるためで、取り組みの一環として、基金を設立。支援計画を審査した上で、団体に助成金を出す仕組みを運営するという。

 助成の対象となるのは、社会的養護のもとで育ったおおむね30歳までの若者や子どもを支援している、東京、埼玉、神奈川の団体や事業者。支援計画は11月末まで公募している。

 利害関係のない関係者でつくる委員会が助成先を決める。寄付や公募の詳細は、同ネットワークのホームページ(https://wakamono-support.net/)から確認できる。

  <児童養護施設>  経済的な理由や虐待などを理由に保護された原則18歳未満の子どもが暮らす施設。国や自治体の補助を受けて社会福祉法人などが運営するケースが多く、全国に約620か所ある。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

安心の設計の一覧を見る

コメントを書く

※コメントは承認制で、リアルタイムでは掲載されません。

※個人情報は書き込まないでください。

必須(20字以内)
必須(20字以内)
必須 (800字以内)

編集方針について

投稿いただいたコメントは、編集スタッフが拝読したうえで掲載させていただきます。リアルタイムでは掲載されません。 掲載したコメントは読売新聞紙面をはじめ、読売新聞社が発行及び、許諾した印刷物、ヨミウリ・オンライン(YOL)、携帯電話サービスなどに複製・転載する場合があります。

コメントのタイトル・本文は編集スタッフの判断で修正したり、全部、または一部を非掲載とさせていただく場合もあります。

次のようなコメントは非掲載、または削除とさせていただきます。

  • ブログとの関係が認められない場合
  • 特定の個人、組織を誹謗中傷し、名誉を傷つける内容を含む場合
  • 第三者の著作権などを侵害する内容を含む場合
  • 企業や商品の宣伝、販売促進を主な目的とする場合
  • 選挙運動またはこれらに類似する内容を含む場合
  • 特定の団体を宣伝することを主な目的とする場合
  • 事実に反した情報を公開している場合
  • 公序良俗、法令に反した内容の情報を含む場合
  • 個人情報を書き込んだ場合(たとえ匿名であっても関係者が見れば内容を特定できるような、個人情報=氏名・住所・電話番号・職業・メールアドレスなど=を含みます)
  • メールアドレス、他のサイトへリンクがある場合
  • その他、編集スタッフが不適切と判断した場合

編集方針に同意する方のみ投稿ができます。

以上、あらかじめ、ご了承ください。

最新記事