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介護離職で経済損失6500億円、受け皿整備費の13倍…経産省試算

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 家族の介護や看護を理由に仕事を辞める介護離職について、経済的な損失が年約6500億円に上るとの試算を経済産業省がまとめた。年間約10万人にのぼる介護離職は、収入源を失って離職者の生活が脅かされるだけでなく、企業などの経済活動への影響も深刻なことが明らかになった。

 先月下旬、同省の産業構造審議会部会に、大まかな試算結果として示された。

 総務省の就業構造基本調査によると、年10万人程度で推移している介護離職者のうち、40歳代以上が約9割を占める。男女別では女性が約8割となっている。

 こうしたデータに40歳代以上の男女の平均賃金などを加味し、介護離職者約10万人が働いていれば得られたであろう所得(所得損失)を計約2700億円と試算。企業などが生み出す付加価値(利益など)への影響額を計算し、介護離職による経済損失が約6500億円に上ると見込んだ。

 政府は「介護離職ゼロ」を掲げて特別養護老人ホームなどの受け皿整備を急ぐが、試算で明らかになった経済損失額は、厚生労働省が今年度予算に盛り込んだ受け皿整備費(483億円)の約13倍に相当する。

 介護をしながら働く人は増え続けており、企業にとって介護離職は、管理職も多い働き盛りの世代の人材流出に直結する。このため、介護休業・休暇などを国の制度よりも手厚くしている企業は増えている。

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