ウェルネスとーく
医療・健康・介護のコラム
[モデル・女優 嶋村かおりさん](上)不妊治療中にまさかの乳がん判明 全摘手術を勧められ…
かつて「写真集の女王」と呼ばれ、映画などで女優としても活動した嶋村かおりさん。40歳代になって数年の間に、不妊治療や乳がん手術、父と義母が相次いで亡くなるなど、精神的にも肉体的にもつらい出来事が続きました。人生の転機を経て、感じたことを聞きました。(聞き手・藤田勝、撮影・高梨義之)
写真撮影で35か国 出版業界がよかった時期
――現在、お仕事は?
女優業もやっていましたが、グラビアの仕事が多かったので、33歳でいったんリセットしようと思い、活動を休止しました。今は主婦の傍ら、時々、週刊誌で以前の写真を使ってもらったり、広告モデルの仕事をしたりしています。
――忙しかったころは、どんな生活でしたか。
出版業界もよかった時期で、写真撮影のために35か国ぐらい行きました。ひと月に2、3回、海外に行っていたこともありました。仕事なので当然ですが、観光やお土産を買うひまもなく、被写体として忙しく過ごした日々でした。
39歳で結婚 すぐ不妊治療に通い始めたが……
――ご結婚は39歳でした。
もともと結婚はあまり考えていませんでした。人と合わせるのが苦手で一人でいることが好きだったので、自分には無理だと思っていました。そんな中、たまたまご縁があって、友人の紹介で夫と知り合い、結婚することになって……自然に子どもがいた方がいいかなと思うようになりました。
――でも、すぐには妊娠しなかった?
そうですね。すでに妊娠・出産には高齢になっていたので、早くから不妊治療のクリニックに通いました。タイミング法から(精子を子宮内に人為的に注入する)人工授精、(卵子を採取し、受精後に子宮に戻す)体外受精と段階を踏んでいきましたが、今から思うと、のんびりしないで最初から高度な治療を受けた方がよかったのかもしれません。
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