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グンゼが再生医療に参入…膝の軟骨再生促すシートを開発、欧州で今月にも発売

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グンゼが再生医療に参入…膝の軟骨再生促すシートを開発、欧州で今月にも発売

 繊維大手のグンゼ(大阪市)は、再生医療事業に参入する。膝の軟骨の再生を促す医療用シートを開発し、10月中にも欧州で売り出す。将来的に年間10億円の売り上げを見込み、日本や米国、中国での発売も検討する。

 膝の軟骨は、激しい運動や加齢に伴ってすり減ったり、欠けたりしても自然にはほとんど再生しないため手術が必要となる。手術で軟骨に微少な穴を開けて、グンゼが開発したシートを貼り付けると、しみ出した骨髄液に含まれる「間葉系幹細胞」を吸着し、軟骨が再生する足場となるという。

 シートは、人体に無害なプラスチックの一種「ポリグリコール酸」を、細胞が定着しやすいように独自技術で布状に加工したもの。術後約3か月で分解して人体に吸収される。患者は約半年で自転車をこぐ運動ができるまでに回復するという。シートの価格は1枚(縦3センチ、横3センチ)10万円程度で、採取した軟骨組織を培養し移植する従来の治療に比べて費用が約10分の1に抑えられ、患者の負担減が期待されるという。

 欧州では販売に必要な認証取得が済んでおり、今後は日米などでも取得を目指すとしている。グンゼは本業の繊維事業で培った技術を応用し、1985年から外科手術に使われる縫合糸や骨の接合剤などの医療品を手がけている。今後、人体に吸収される素材を活用して治療できる分野を広げ、再生医療事業を新たな収益源にしたい考えだ。

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