わたしの医見
医療・健康・介護のコラム
栄養剤でも説明を
埼玉県 主婦 77
腰痛で、新しくできた整形外科に行った。骨密度を測り、骨量は正常との判定で安心した。だが会計の時、「ビタミンDが出ています」と言われて驚いた。診察の時は、何の説明もなかった。1週間後の診察時に聞いてみた。医師は「飲みたくなければ飲まなくたっていいんだ」と声を荒らげた。骨密度は悪くないのになぜと思って聞いたのだが、医師はそれ以上は無言だった。いやな先生と思いながらも、1か月ほど通院した。
薬にしろ骨を強くする栄養剤にしろ、処方したものは責任をもって説明してほしい。
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嘘や暴言は良くありませんが、診断や治療には幅があります。 白黒すっきりするモノばかりではありません。 ヨミドクでも記事になりましたが、例えば風邪...
嘘や暴言は良くありませんが、診断や治療には幅があります。
白黒すっきりするモノばかりではありません。
ヨミドクでも記事になりましたが、例えば風邪という推定病名でも類似症状を持つ肺炎や気管支炎を否定しきれず直後に海外出張の予定等があれば抗生剤の処方はありえます。
もう一つ難しいのは真面目に診断するよりも検査や治療に診療報酬が偏り過ぎている問題があります。
例えば脳卒中を未然に防ぐための脳動脈瘤検出のMRIは自費です。
保険診療が作られたときのルールがそうなっているからです。
救急崩壊とかの理由を考えれば、理想的には事前に保険医療として検出して定期の手術やリハビリに回した方が良いのですが時代遅れのルールのためにそのようになっておりません。
テレビドラマは救急医療を持ち上げていますが、医療の知識や運用を知るほどにわざわざ難しい事を短時間でやっていることに気付くわけです。
また緊急手術の方が高額な薬剤や器具が使われて儲かるわけですね。
別に当該医師を庇うつもりはありませんが、いい加減な緊急手術で医療費や輸血を無駄遣いしてしかも結果の悪い医師に比べたらたいして悪いことではないとは思います。
しかし、落ち着いた状態だと患者様から説明責任を要求される。
これが本当に人間社会の難しいところです。
目に見えて肌で感じられる不具合が回復しないと、お金も感謝も発生させるのが難しいし時間があればあったで問題が発生する。
医療というのは医学理論が2割で実際は社会的な問題や政治的な問題の方が8割なんじゃないかとさえ思います。
本文と関係ないようで構造は一緒なわけです。
ある程度資金に余裕がないと適正医療を行う心の余裕もなくなります。
不適切医療が癖になるのも怖いですけどね。
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