記者出前レク
回想サロン
図書館も注目、DVDで「回想」体験…神奈川県大和市立図書館
図書館の職員が読売新聞制作のDVD「よみうり回想サロン」を使って、高齢者らに「回想」を体験してもらう催しが9月29日、神奈川県大和市立図書館で開かれました。
昔の思い出を語り合う回想は、脳を活性化し、認知症の症状の抑制にも効果が期待されています。DVDは、過去の読売新聞の記事や写真、ニュース映像で構成されていて、気軽に回想を体験することができます。
大和市は「健康都市」の実現を掲げており、この図書館では、健康に特化したフロア「健康コーナー&健康テラス」に血圧や骨密度などの測定スペースを設け、体操や健康法などのイベントを日々行っています。今回の催しは、回想の効果に関心を持った同図書館が、気軽に回想を体験できるDVD「よみうり回想サロン」に注目した初めての取り組みです。
図書館ならでは、蔵書を回想ツールに活用

石原裕次郎の本を紹介しながら、場を盛り上げる杉本さん(中央)

当時の新聞記事も配られ、参加者たちは懐かしそうに見入っていました
また、当時の「フラフープ流行」の記事を紹介すると、「わぁっ」と歓声が上がりました。実際にフラフープで遊んだ人が多く、「得意だった」「お母さんが買ってきてくれた」などと口々に思い出を話していました。
さらに、図書館の蔵書から、当時のスター俳優・石原裕次郎の写真が表紙の本や、昭和30年代ファッションを特集した本を紹介。回想のツールに活用して、図書館員ならではの工夫で、参加者の「記憶の引き出し」を開けていきました。
「子どもの頃の遊び」を語り合う場面では、「雪国で育ったので、そりを手作りした」「夏は天竜川で泳いだ」など、参加者が思い出話に花を咲かせました。
杉本さんは「DVDの流れに沿って問いかけていけば、皆さんに回想を楽しんでもらえることが実感できました」と手ごたえを感じていました。
参加した同市内の無職男性(76)は「映像を見ながら、子ども時代から順を追って思い出すことができて楽しかった」と懐かしそうに話していました。
来嶋芙実館長は「昔の話題で会話が弾み、表情がほぐれていくのが印象的でした」と感想を話していました。今後、地域の昔の話題も取り入れながら、回想の催しを定例化することを検討していくそうです。
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