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乳がん兆候、AIが診断…マンモ画像を数万人分学習

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乳がん兆候、AIが診断…マンモ画像を数万人分学習

 米グーグル系列の英ディープマインド社と東京慈恵医大付属病院(東京都)は4日、日本人約3万人分の乳房のエックス線撮影画像から早期に乳がんを見つけ出す人工知能(AI)の開発に乗り出すと発表した。同社は、囲碁の盤面の画像で学習させたAI「アルファ碁」を開発し、2016年に人間のトップ棋士に勝った実績を持つ。この技術を乳がんの早期診断に生かしたい考えだ。

 乳がんは通常、マンモグラフィー(乳房エックス線撮影)などの画像を医師が見て診断するが、世界全体で毎年数千例以上の見落としがあるといわれている。日本人は特に、体格や乳腺濃度の特徴などから、画像診断が難しいとされる。

 同社は現在、英国で約3万人分の画像を基に乳がんの早期診断AIの開発を始めているが、日本人のデータも必要と判断した。東京慈恵医大付属病院で07~18年にマンモグラフィーを受けた約3万人分の匿名の画像を学習させる。

 超音波診断の画像約3万人分と、磁気共鳴画像(MRI)約3500枚も合わせて学習し、人間の目が見落としてしまうような兆候も見つけることを目指す。診断精度の検証なども必要なため、実用化の時期はまだ見通せない。同社と同病院の共同研究は5年間を予定している。

 同病院放射線科医の中田典生准教授は、「日本は世界の中でも放射線科医の数が少ない。診断の精度を高めるツールとして利用できれば、医療の質は飛躍的に高まる」と期待している。

 日本人の乳がんによる死亡率は年々高まっており、厚生労働省によると16年には年間で約1万4000人が死亡している。

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