文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

あなたの健康百科 by メディカルトリビューン

あなたの健康百科 by メディカルトリビューン

季節で異なる? 高齢者の記憶力・認知機能

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

米、カナダ、フランスの3,000人を調査

季節で異なる? 高齢者の記憶力・認知機能

 厳しい暑さが一段落し、朝夕には涼しさも感じるようになった。季節の変化は体調にさまざまな変化をもたらすが、高齢者の記憶力や認知機能にも影響を及ぼすことが示された。カナダ・University of Toronto のAndrew S. P. Lim 氏らは、カナダや米国、フランスの高齢者約3,000人を対象に行った調査結果のデータを分析。70歳以上の高齢者では、記憶力や認知機能が高まるのは秋分前後で、低くなるのは春分前後だったと報告した。

冬季の認知機能は夏季に比べ約5年分の老化に相当する低さ

 Lim 氏らは以前、高齢者では季節の変動により脳細胞の機能が大きく変化することを発見。今回、脳細胞の機能が大きく変化すると、認知機能にも影響を及ぼすという仮説を立て、検証した。

 検証では、米国、カナダ、フランスに在住する、あるいはフランスの認知症専門外来が実施した研究に参加した高齢者(大半が70歳以上)約3,000人のデータを分析。記憶力、五感などから得られる情報を認識する速度、視覚から物との距離や奥行きなどを把握する能力を測定するテストを実施して、認知機能に関するスコアを算出した。さらに、対象の中に含まれていた軽度の認知機能障害や認知症患者における認知機能も分析し、これらのデータと季節変動との関連性を調べた。

 その結果、夏季と比べて冬季の認知機能は低く、スコアの差は、約5年分の老化による変化に相当した。また、スコアは秋分の直前で最も高く、春分近くで最も低かった。

 今回の結果を受け、Lim 氏らは「認知機能が季節によって変化する仕組みを特定できれば、その機能を改善する新しい方法が見つかるかもしれない」としている。

 認知機能に不安を持つ高齢者と関わりのある人は、冬季に一層注意深くサポートをすると良いかもしれない。(あなたの健康百科編集部)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

kenkohyakka

あなたの健康百科
あなたの健康百科はこちら

あなたの健康百科 by メディカルトリビューンの一覧を見る

最新記事