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ノーベル生理学医学賞に本庶佑氏…がん療法に道

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ノーベル生理学医学賞に本庶佑氏…がん療法に道

ノーベル生理学・医学賞に決まった本庶佑氏

 スウェーデンのカロリンスカ研究所は1日、2018年のノーベル生理学・医学賞を、免疫を抑制する働きを持つ分子「PD―1」を発見した 本庶佑(ほんじょたすく) ・京都大特別教授(76)ら2人に贈ると発表した。薬でこの分子の働きを抑えて、人間がもともと持っている免疫力を回復させる「がん免疫療法」に道を開いたことが高く評価された。

 日本のノーベル賞受賞は26人目。生理学・医学賞の受賞は、利根川進・米マサチューセッツ工科大教授(1987年)、山中伸弥・京都大教授(2012年)、大村智・北里大特別栄誉教授(15年)、大隅良典・東京工業大栄誉教授(16年)に次ぎ、5人目となる。

 授賞理由は「免疫抑制の阻害によるがん療法の発見」。共同受賞者は米テキサス大のジェームズ・アリソン教授(70)。賞金は900万スウェーデン・クローナ(約1億1500万円)を分け合う。授賞式は、ノーベル賞の創設者アルフレッド・ノーベルの命日にあたる12月10日、ストックホルムで行われる。

 本庶氏は1992年、免疫細胞の表面に新たな分子があることを発見し、PD―1と命名した。この分子が、がん細胞などを攻撃する免疫細胞の機能を弱めるブレーキとして働くことを突き止めた。アリソン氏は、PD―1と同様の働きを持つ「CTLA―4」という分子の役割を解明した。

 がん細胞の多くは、これらの分子の働きを高める物質を出して免疫細胞による攻撃力を弱め、成長を続ける。逆にこの働きを妨げれば、免疫細胞の攻撃力が復活し、がんは縮小すると考えられている。

 本庶氏は、分子の働きを薬で抑える方法によるがん治療効果を2002年にマウスの実験で確認。この研究成果を基に、小野薬品工業(大阪市)などが開発したがん治療薬「オプジーボ」は、従来の抗がん剤が効きにくい難治性の皮膚がんや肺がんなどに対する新薬として実用化されている。

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