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幼児乗せた自転車、安全に…転ぶと重大事故の恐れ 抱っこはダメ、おんぶも危険

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 幼い子どもを乗せた自転車の事故が相次いでいる。道路交通法に基づき、乗せ方などのルールが設けられている。抱っこしての同乗や子どもを3人以上乗せることは認められていない。専門家は「おんぶは基本的に認められているが、危険なためなるべく避けて」と指摘する。(矢子奈穂、加藤亮)

幼児乗せた自転車、安全に…転ぶと重大事故の恐れ 抱っこはダメ、おんぶも危険

 横浜市で7月、母親が次男(当時1歳)を抱っこひもで前に抱え、前の座席に長男(当時2歳)を乗せて自転車を運転中、手首にぶら下げた傘が前輪などに引っかかり転倒した。長男はヘルメットを着けていてけがはなかったが、次男はヘルメットを着けておらず、頭を地面に打ち付けて死亡した。

 東京消防庁によると、管内で2011~16年、幼児用座席付き自転車の転倒などで1349人の子どもが救急搬送された。

 道路交通法に基づき、都道府県の公安委員会がそれぞれルールを定めている。自転車に2人以上で乗ることや、抱っこして乗ることは認めていない。例外として、6歳未満(一部地域では4歳未満)の子どもを背負って2人乗りしたり、安全基準を満たした自転車で前後の座席に6歳未満の子ども2人を乗せたりすることはできる。1人を座席に、1人をおんぶで乗せることなども基本的に認めている。

 だが、NPO法人「Safe Kids Japan」(東京)理事長で、小児科医の山中龍宏さんは「抱っこだけでなく、おんぶも危険」と指摘する。同法人が人形を使って行った実験では、大人が生後6か月の赤ちゃんをおんぶした状態の自転車が転倒した場合、赤ちゃんの頭が骨折するとされる基準値の2・7~3・5倍の衝撃が加わることが分かったという。

 働く女性の増加や電動アシスト自転車の普及もあり、自転車は、保育園の送迎などがある都市部の子育て世代に欠かせないものになっている。

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 ただ、そもそも子どもを乗せた自転車はバランスを崩しやすい。交通政策の専門家らによる「自転車の安全利用促進委員会」(東京)メンバーの遠藤まさ子さんは、購入時に試乗して、体格に合っているかや乗り心地などを確認することを勧める。

 自転車を止めた際、子どもを座席に座らせたまま、大人が自転車から離れるのも危険だ。子どもが動き、自転車ごと転倒する事故も起きている。遠藤さんによると、自転車は後ろの方が安定している。子ども2人と乗る場合、乗せる際は後ろの座席から、降ろす際は前の座席からにする。子どもにはヘルメットやシートベルトを着用させる。

 遠藤さんは「安全のため、雨の日は自転車を使わないといった判断も必要。心と時間に余裕を持って利用してほしい」と話している。

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