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がんではない高齢者に医者は冷酷

マキ

この記事を書いていただいて感謝します。「他人から見ると、老いさき短い年寄りが死んだ、ということかもしれないけれど、80歳を過ぎていても、家族にとっては大切な命。」という言葉、私と同じ思いの人がいるのだと読んでいて涙が出ました。昨年の6月に87歳の父を亡くしました。80過ぎて心臓外科の最新の手術を受けたときは、お医者さんたちは大変親切でした。昨年急に具合が悪くなって同じ病院に運び込まれたときは、手術もできない状況だからか、手のひらを返したように冷たい態度で、意識もしっかりしている父の前で「こんなに生きたのだから大往生だ」と言い放たれたときは耳を疑いました。2年前に再度手術をすすめられたときに父がいやだといって私がどうしたらよいかと聞いたときも「手術しないなら死んでもいいということですね。延命措置はなしということで。」冷たく言われて、手術しないなら診察に来ても無駄、というような態度でしたので病院から遠ざかっていました。高齢者に難しい手術をすると業績になるが手術しないなら高齢者は死ぬだけの存在と考えているのではないか、という疑念を持っていましたが、その疑念が確信に変わりました。父は3日入院して亡くなりましたが、医者からみたら当然の死でしょう。心臓や血管関連の病因で病院に運び込まれる場合、家族は動揺しています。そのときに「手術しないって言ったんだから死ぬしかない。高齢なんだからもう十分生きたから死んでも大往生だ」と医者に言われたらどんなにショックで傷つき後悔に苦しむか、医者はよく考えてほしいです。自分の親が高齢で同じような状況になったら、「しかたない」と言えるか、と想像してもらいたいです。家族や大切な人の死、特に急な死に対して、高齢だから「大往生」と遺される家族に言うことの残酷さをわかってほしいです。

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一つの医療自己・訴訟から繋がってくること

寺田次郎 関西医大放射線科不名誉享受

年齢で比較するのは一般人の心情に訴えかけるには有用ですが、実際には状況次第です。
60歳でも典型的な症状と病態の患者もいればそうでない人もいて、10歳でも重病で助かる可能性の低い状況の子供もいるでしょう。
そういったことは専門的だと決めつけられて議論には昇らないこともあります。

それに命の価値は主観的な要素が大きいものです。

争点はどこなんでしょうか?

腹腔鏡手術の利点のみが強調され、適性や習熟度が無視され、施設や地域のメンツをかけて無理をし過ぎたことが忘れられています。
開腹手術の成績もあまりよくない術者だったことからも外科医の適性とかその評価がどうだったのかという疑念が付きまといます。
センスだけでできるものでもないですが、適性外の人間に何度もやらしてしまう問題、寝不足でもやらざるを得ない問題がそこにはあります。
その背景には外科医を選んだあとのセカンドキャリアの問題があります。(他科医でも同じです。)

日本の医学部の大半は地方都市にあります。
ということは群馬大学だけの問題ではありません。
他地方や他科でもいっとき医療訴訟が立て込んだ時期がありましたが最近は減りました。
その結果として医療はどうなったのか、そしてどこに向かうのかを考える必要があります。
そしてそれは救急医療のパンクとも関係があります。
また弁護士が増えたことや画像診断の進歩も医療訴訟の増加に影響を与えています。
実はそうやって考えると様々なことに繋がっています。
そういう目線でもって、この事件を風化させないことが不幸な患者を減らすことになります。
誰だってミスもあるし体調が悪い時もあります。
若手医師も適性外や組織親和性の低い就職先を選んでしまうこともあります。
その事とどう向かい合うか日本の医療関係者の集団知性が試されています。

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