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すてきLIFE

コラム

[杉良太郎さん]「怖さ」越え ボランティア

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[杉良太郎さん]「怖さ」越えボランティア

撮影・吉川綾美

 来年で福祉活動を始めて60年となります。この間に、福祉に対する人々の考え方や社会状況は大きく変わりました。ボランティアという言葉が生まれ、支援の方法も広がった。「何かしたい」と思った人に選択肢があるのはすばらしいですね。

 今でこそ自然に体が動きますが、15歳の時、初めて刑務所を慰問した時は、自分なんかが人の助けになるのだろうかと、とても怖かった。足ががくがく震え、まともに歌えませんでした。

 これからボランティアを始める人には、同じような「怖さ」があると思います。特に、被災地などでは、こちらの思いを素直には受け取ってもらえないこともあるでしょう。それでも勇気を持って踏み出してほしい。ある日突然日常を失い、いきなり支援される側になった人の混乱ぶりを想像し、寄り添ってほしいです。

 私も、年を取りましたから、今後はがれきを取り除いたり、炊き出しをしたりといった力仕事で役に立つことは難しくなるでしょう。

 それでも、自分にできる形で活動を続けていきたい。多くの自然災害が起き、誰もが「明日は我が身」なのです。西日本豪雨や北海道地震の被災地にもできるだけのことがしたい。何ができるかを考えています。

 つい、手伝う、助けるところばかりにスポットが当たってしまいがちですが、直接行動できなくても、ボランティアを理解し、応援することも大切です。それだけで、誰もが立派な福祉家だと思います。

  ◇すぎ・りょうたろう  歌手、俳優。1944年、神戸市生まれ。100人以上の里子を迎えるなどベトナムでの支援活動により、外務省の日・ASEAN(東南アジア諸国連合)特別大使を務める。10月4日には各国の代表的な歌手を招き、「第2回日・ASEAN音楽祭」を都内で開く。

 (大広悠子)

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