文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

共に働く

医療・健康・介護のコラム

第3部[変わる社会](1)四半世紀 移り行く意識

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

 共働き世帯の数が1992年に専業主婦のいる世帯を上回ってから、四半世紀がたった。「共働き社会」が到来した影響は、当事者だけでなく、祖父母の世代や職場、地域など様々に及んでいる。連載「共に働く」の第3部では、新たな家族像が社会にもたらした変化や直面している課題について探りたい。

「出産後も続ける方がよい」54%

 

第3部[変わる社会](1)四半世紀 移り行く意識

 内閣府の「男女共同参画社会に関する世論調査」(2016年)では「女性は子どもができても、ずっと職業を続ける方がよい」と答えた人は54%と、1992年の23%から大幅に増加した。年代別でみると、30~60代はいずれも57~60%と平均より高く、特に子どもが子育て世代にあたる60代は92年の19%から約3倍になった。

 働きながら子育てすることが当たり前になる一方、両立に不安や課題を感じる人は男女ともに多い。

 人材育成会社「スリール」(東京)の両立不安白書(2017年)では、20~30代の子どものいない働く女性の93%が「両立に不安を感じた経験がある」と回答。連合が20~50代の男性に行った「パタニティ・ハラスメントに関する調査」(13年)では、職場について「男性も子育てしながら働ける環境にある」とした人は22%にとどまった。「男性の子育てに最も理解があるのは誰か」の問いには、「誰もいない」が45%で最多だった。

労働時間短縮した会社34%

 

id=20180925-027-OYTEI50005,rev=2,headline=false,link=true,float=right,lineFeed=true

 働く女性の増加や労働力人口の減少を背景に、働き方が変わりつつある。

 労働政策研究・研修機構が約2400社の回答を分析した調査(2015年)では、34%が過去3年間で年間総実労働時間を短縮していた。理由は「働き過ぎの防止」「労働生産性の向上」に続き、「仕事と家庭の両立など時短は社会的な要請」が挙がった。具体的な取り組みとしては、「残業時間の短縮」「有給休暇取得率の引き上げ」が多かった。

 正社員の働き方の多様化や柔軟化についても、4割が賛成とした。勤務時間を柔軟に決められるフレックスタイム制は18%、転勤免除・勤務地限定制度は10%が取り入れていた。

 情報通信技術を活用し、自宅などで働くテレワークを実施する企業もある。総務省の通信利用動向調査(17年)によると、回答した2580社の14%が導入。国は働き方改革の一環として、20年までに30%超に増やす目標を掲げ、普及を後押しする。

現代の三種の神器時間生む

 

id=20180925-027-OYTEI50004,rev=2,headline=false,link=true,float=right,lineFeed=true

 共働き世帯をターゲットに、家事の「時短」に役立つ家電製品が進化を遂げている。洗濯機、冷蔵庫、白黒テレビが1950年代に「三種の神器」と呼ばれたが、現代の三種の神器とされるのが、食器洗い機(食洗機)、洗濯乾燥機、ロボット掃除機だ。

 三つのいずれかを所有する30~50代の共働き545人を対象にした市場調査会社「ネオマーケティング」(東京)の調査(2017年)では、食洗機と洗濯乾燥機は7割強、ロボット掃除機は3割強が所有していた。食洗機とロボット掃除機を使う人の9割、洗濯乾燥機では7割が「時間に余裕が生まれた」と答えた。

 人工知能(AI)を使った洗濯物の折りたたみ機も今年度発売される。IT・家電ジャーナリストの安蔵靖志さんは「収入が多い共働き世帯は、時間を生み出してくれるなら多少高価でも購入する。それだけに、今後も家事の手間を省くロボットや家電はどんどん開発されるだろう」と話す。

<連載への感想や体験談をお寄せください>
 〒530・8551読売新聞大阪本社生活教育部「共に働く」係へ。ファクス(06・6365・7521)、メール(seikatsu@yomiuri.com)でも受け付けます。ツイッターは https://twitter.com/o_yomi_life_edu

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

tomonihataraku-500

共に働く
結婚、出産後も働き続ける女性が増える一方、育児との両立の難しさやキャリアアップを描きにくい現状はあまり変わりません。女性が真に活躍するために何が求められているのか。現代の「共働き事情」を描きます。

共に働くの一覧を見る

最新記事