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いのちは輝く~障害・病気と生きる子どもたち

コラム

松永正訓緊急寄稿「死にたい。でも、死ぬ方法が分からない…と泣いたわが子は性同一性障害」 杉田議員擁護の雑誌特集に涙し

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「友だちを騙している」と自分を責め

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 しかし、2年生、3年生と学年が進むと、難しいことが起きるようになります。一つは、体の面です。同級生の男子は背が伸び、喉仏が出て、声が低くなります。しかしヒカリは、身長が154センチメートルのまま止まりました。声は高く、顔の肌もツルツルです。心と体の乖離かいりが、またも起きました。

 そしてもう一つは、心の問題です。入学式直後にカミングアウトしたにもかかわらず、同級生のほとんど全員が、ヒカリのことを心も体も男性だと認識していたのです。それに対し、ヒカリは、これ以上説明したくないと思っていました。本当は女だと話すことで、友人たちが去っていくことを恐れたのです。

 このことがヒカリを苦しめました。友だちをだましていると、自分を責めるようになりました。この心の負担に加え、月経前の心の不安定さが精神の動揺に拍車をかけました。心が悲鳴を上げ、集団に交わるのが怖くなりました。そしてパニック障害を併発し、ついに通学できなくなったのです。現在、高校1年生ですが、学校には行っていません。自宅で学習し、大学受験を目指しています。

特集のニュースに声を上げて泣いた子

 ヒカリにはまだ恋愛経験がないようです。ですので、恋愛の対象が男性なのか女性なのか、今のところ、私には分かりません。もし、女性を好きになるのなら、ヒカリには「生産性がない」ということになります。だから、自民党議員の言葉に、私たち家族はとても悲しい気持ちになりました。本人は、このニュースをなるべく見ないようにしていました。

 ところが先日、夜のニュース番組で、「そんなにおかしいか」という特集を組んだ雑誌があると知って、ヒカリは強いショックを受けました。その記事の中には、LGBT当事者を痴漢になぞらえた文章もあったといいます。LGBTの人たちを公然とおとしめる勢力がメディアの中にあると知って、声を上げて泣き出してしまいました。

 私はヒカリに問いかけました。

 「理解してくれる人は多くなったけど、やっぱり生きづらいね」

 ヒカリの答えはこうでした。

 「ボクなんて恵まれている方だよ。辛いのは、親にも誰にもカミングアウトできない子たちだよ」

 きっと潮流は変わる。そう信じてみようと私は思っています。(松永正訓 小児外科医)

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いのちは輝く~障害・病気と生きる子どもたち

 生まれてくる子どもに重い障害があるとわかったとき、家族はどう向き合えばいいのか。大人たちの選択が、子どもの生きる力を支えてくれないことも、現実にはある。命の尊厳に対し、他者が線を引くことは許されるのだろうか? 小児医療の現場でその答えを探し続ける医師と、障害のある子どもたちに寄り添ってきた写真家が、小さな命の重さと輝きを伝えます。

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松永正訓(まつなが・ただし)

1961年、東京都生まれ。87年、千葉大学医学部を卒業、小児外科医になる。99年に千葉大小児外科講師に就き、日本小児肝がんスタディーグループのスタディーコーディネーターも務めた。国際小児がん学会のBest Poster Prizeなど受賞歴多数。2006年より、「 松永クリニック小児科・小児外科 」院長。

『運命の子 トリソミー 短命という定めの男の子を授かった家族の物語』にて13年、第20回小学館ノンフィクション大賞を受賞。2018年9月、『発達障害に生まれて 自閉症児と母の17年』(中央公論新社)を出版。

ブログは http://wallaby-clinic.asablo.jp/blog/

名畑文巨(なばた・ふみお)

1958年、大阪府生まれ。外資系子どもポートレートスタジオなどで、長年にわたり子ども撮影に携わる。その後、作家活動に入り、2009年、金魚すくいと子どもをテーマにした作品「バトル・オブ・ナツヤスミ」でAPAアワード文部科学大臣賞受賞。近年は障害のある子どもの撮影を手がける。世界の障害児を取材する「 世界の障害のある子どもたちの写真展 」プロジェクトを開始し、18年5月にロンドンにて写真展を開催。大阪府池田市在住。

ホームページは http://www.fumionabata.com/index.html

名畑文巨ロンドン展報告

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3件 のコメント

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読んで思ったこと

読売読者

日本精神神経学会の「性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン」を読むとホルモン療法の年齢引き下げがあったのでヒカリさんに適用できるかは認定医...

日本精神神経学会の「性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン」を読むとホルモン療法の年齢引き下げがあったのでヒカリさんに適用できるかは認定医や主治医とよく相談されてみてはどうでしょうか。骨端線が消失しているかなども相談してみれば今後身長が伸びるかどうかなどの参考になると思います。現在は体は女性だということですので日本思春期学会員の産婦人科の先生に相談されるとよい指導をしてくれると思います。現在女性の体で女性が好きになった場合ですが、yomiDr.内の「虹色百話~性的マイノリティーへの招待、第8話 性同一性障害はトランスジェンダーの訳語ではない」https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20150820-OYTEW55139/ で「FTMの人と女性とのカップルは、レズビアンカップルに見えても、本人の内心ではヘテロセクシュアルなのかもしれません。」と書かれています。
さて話題の議員のことですが、5つの在日外国商工会議所が異例の共同記者会見で「むしろ、LGBT支援が進めば日本の生産性が上がる」と発表されているので特に議員発言にこだわる必要などないのではと思います。あと、議員発言を否定するとき言論に対しては言論で在日外国商工会議所のような提言で医師やジャーナリストはして欲しいです。

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松永さんのお話

読者

松永さんのコラムを良くネットで拝見しております。 松永さんの、現在の小児医療の問題に対する憤りや葛藤、小さな命を救いたいという熱い思いが文章から...

松永さんのコラムを良くネットで拝見しております。
松永さんの、現在の小児医療の問題に対する憤りや葛藤、小さな命を救いたいという熱い思いが文章から伝わり、読む度に心を打たれます。
そして、自身が生まれた時から命に関わる大病にかかることなく成長出来たのは、ありがたい事だと想いました。

私自身はLGBTでは無いのですが、LGBT の方々が差別されることが許せません。様々な多様性が普遍的になっている現代で、なぜ性に関する多様性が認められないのでしょうか?
また、LGBTとマイノリティを括ることも実は差別的な表現なのではないかと考えます。
今は差別問題を提議するためにも必要な表現だと思いますが、将来的には、例えば血液型と同様に【正しい表現ではないかも】、それぞれ違って当たり前になって欲しいです。

私は、余りにも浮いた話が無いので親から『性的マイノリティでも隠すことないぞ、子供の幸せが親の一番の幸せだからな』と言われたことがあります。
もし、自身の性のあり方で悩んでいる方が、理解ある親からこういった言葉を投げ掛けてもらえたなら、本当に救われた気持ちになるのではと思いました【私は嬉しいような、嬉しくないような複雑な気持ちになりましたが・・・】

ヒカリさんの言う様に、本当にツラいのは誰にもカミングアウト出来ず、独りで抱え込んでいる方だと思います。
メディア等でLGBTについて差別的なマイナスのイメージを払拭できれば、カミングアウトしやすくなり、潮流がよい流れに変わるのではないでしょうか。

ヒカリさんを初め、同じような悩みを抱えている方々が、幸せに暮らせる社会になるように願っています。

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きっと居心地の良い場所が見つかります

みんな人間

ヒカリさんの苦悩を想像し本当に胸が痛みます。 私自身、国会議員の発言、雑誌の擁護記事のことをニュースで見て、非常に残念に思いました。 私は海外の...

ヒカリさんの苦悩を想像し本当に胸が痛みます。

私自身、国会議員の発言、雑誌の擁護記事のことをニュースで見て、非常に残念に思いました。

私は海外の国際機関に勤務していますが、私の周りにはいろんな国からのLGBTの同僚が沢山いますし、普通に同性のパートナーのことを自由に話せる職場環境です。同僚に聞くと、やはり若い頃はいじめられたり、差別されたりして、非常に辛かったとのこと。でも、いまは、心を許せる仲間をみつけ、差別の少ない職場環境にいます。私の一番信頼しているLGBTの同僚は、事務所のブレーン、経済学者として多くの人から非常に尊敬されています。

今は、社会的プレッシャーも強い上、周りにも心を許せる仲間が数少ないかもしれませんが、状況はきっと変わりますし、居心地のいい場所が見つかるはずです。

ヒカリさんや多くの人の苦しみや悩みを理解し、少しでも生きやすい社会になってくれればと願うばかりです。

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