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医療・健康・介護のニュース・解説

Q 定年退職後も働くには?

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Q 定年退職後も働くには?

A シルバー人材センターで

 「定年退職したけど、元気なうちは働きたい」「社会貢献したい」――。そうした意欲があっても、具体的に何から始めていいか分からない高齢者におすすめなのが、シルバー人材センターです。原則60歳以上で、働く意欲のある人を対象に、臨時の短期的な仕事などを紹介してくれます。

  ■地域で入会、仕事は割当制

 まずは、住んでいる市区町村にあるシルバー人材センターの会員になることが必要です。定期的に開かれる入会説明会に参加し、申込書を提出して会費を納めます。年間1000~3000円台が多いです。

 各センターが、地元の民間企業や自治体、一般家庭から仕事を請け負って、会員に提供してくれます。例えば、公園などの清掃や植木の枝切り、庭の草刈り、駐輪場の整理、障子の張り替え、宛名書きなどです。センターの独自事業として、観光ガイドや空き家の管理のほか、電球交換やゴミ出しなどに困る高齢者を手助けする仕事もあります。

  ■生きがいや社会参加が目的

 働いた対価として、会員には「配分金」と呼ばれる報酬が支払われます。注意したいのは、希望に合った仕事が常にあるとは限らず、働く日数や一定した収入を約束するものではない点です。収入が目的ではなく、働くことを通じた生きがい作りや社会参加を前提としているためです。

 就業時間が、おおむね「月10日間程度以内」または「週20時間を超えない」という目安に収まるように、会員に公平に仕事が割り当てられます。会員には電話などで仕事の依頼が来ますが、希望に合わなければ断ることもできます。2017年度の平均的な就業日数は月9.4日で、月収は約3万6000円でした。

 今回紹介したのは、「請負」「委任」と呼ばれる就労の仕組みです。介護施設や保育所、スーパーなどに会員が派遣されて働く「派遣」という働き方もあります。就業時間に応じた賃金を受け取れます。

 全国シルバー人材センター事業協会の福島孝・業務部長は、「就業の機会を得ながら、生きがい作りや健康維持ができます。一緒に働く仲間も得られるのも魅力です。ぜひ参加してほしい」と呼びかけています。

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