本ヨミドク堂
医療・健康・介護のコラム
『紛争地の看護師』 白川優子著
イラク、シリア、南スーダン、パレスチナ……。世界各地で医療・人道援助活動を行う民間組織「国境なき医師団」の看護師として、世界の紛争地で医療活動に携わってきた著者が、見たことや感じたことを生々しく描いた。
地雷や空爆で傷ついた人が次々と手術室に運ばれてくる。寝る暇もなく、体力を削りながら治療にあたる。「同じ人間として、医療を求めて泣いている人々の痛みや苦しみを見過ごすことはできない」という。
7歳の時にテレビで見た国境なき医師団に憧れ、30年かかって夢を実現した著者の生き方に、背中を押される人もいるはずだ。
(小学館 1400円税別)
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