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建材用石綿、国・メーカーに責任…大阪高裁、8月の判決に続き

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建材用石綿、国・メーカーに責任…大阪高裁、8月の判決に続き

 建材用アスベスト(石綿)を吸って肺がんなどの健康被害を受けた大阪府などの元建設労働者と遺族ら33人が国と建材メーカー22社に約7億1000万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁(江口とし子裁判長)は20日、国とメーカー8社に計約3億3900万円の支払いを命じた。

 判決は、2016年1月の1審・大阪地裁判決より賠償範囲を拡大し、個人で仕事を請け負う「一人親方」に対する国の責任も認めた。同種訴訟の判決は11件目で、一人親方を含めて国とメーカー双方に賠償を命じたのは8月31日の大阪高裁に続き2件目となった。

 原告は、大工や解体工だった大阪や兵庫など4府県の元労働者6人と、死亡した13人の遺族27人。

 江口裁判長は1審判決と同様、「国は1975年には防じんマスクの着用や作業現場での警告表示を義務づけるべきだったが、規制を怠った」と認定。

 1審判決が「労働安全衛生法の保護対象にならない」として救済しなかった一人親方についても、江口裁判長は「生命・健康に直接関わる規制を怠った場合は、国の責任が認められるべきだ」と判断した。

 その上で、「国の政策により、耐火性に優れた石綿建材が住宅に多用されてきた」と言及。他の判決では国の賠償額は原告の損害額の3分の1とされてきたが、これを初めて2分の1に引き上げ、原告31人に対する計約2億1800万円の支払いを命じた。

 メーカーについては、「建材への警告表示を怠った」と指摘。シェア(市場占有率)10%以上を基準として、エーアンドエーマテリアル(横浜市)など8社を原因企業とし、原告19人に対する計約1億2100万円を賠償額とした。

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