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支える犬たち(上)心強い相棒「体の一部」

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支える犬たち(上)心強い相棒「体の一部」

春田さんをエレベーターに誘導するキャシー。「ボタン!」の指示があると、鼻を突き出して位置を指していた

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 障害のある人の生活を支える「補助犬」が、各地で活躍している。視覚障害者と一緒に歩く盲導犬、手足が不自由な人を助ける介助犬、聴覚障害者の「耳」となる聴導犬の3種類。役割を知っておきたい。

 「ゴー!」

 鹿児島市の春田ゆかりさん(47)が指示をすると、ラブラドルレトリバーのキャシー(雌、4歳)がさっそうと歩き始めた。全盲の春田さんの生活を支えている盲導犬だ。

 この日は、音の出るボールを打ち合う「サウンドテーブルテニス」の練習施設を訪れた。キャシーは迷いなく進んで練習場の部屋の前で止まり、ドアノブを鼻で指した。「グーッド!」。仕事ぶりをほめられ、足取りも自信に満ちていた。

 春田さんは以前は 白杖はくじょう を使っていたが、20代の頃、道で顔面を電柱にぶつけて大けがをした。白杖だけでは不安になり、盲導犬の使用を決意。育成団体の一つ、公益財団法人アイメイト協会(東京)で歩行指導を受け、使用者になった。キャシーは3代目のパートナー。「小さな段差や頭上の障害物にも気づいてくれるので心強い」と話す。

 厚生労働省の調査によると、国内の補助犬は今年8月現在で計1077頭。このうち盲導犬は約9割を占め、九州・山口・沖縄では98頭が活躍している。

 盲導犬の目印は、背中のハーネス(胴輪)。周りの人は、ハーネスにさわったり、頭をなでたり食べ物をやったりしてはいけない。集中力が途切れて、誘導に支障が出る恐れもあるという。ただ、道に迷うなど困った様子の使用者がいたら、「手助けしましょうか」と声をかけると助けになるそうだ。

 補助犬は、使用者と一緒に公共施設や飲食店などに入ることができる。「身体障害者補助犬法」で入店拒否などは禁じられているが、3月のアイメイト協会の調査では、63%の盲導犬使用者が入店を拒否されたことがあると答えた。春田さんもタクシーや飲食店、ホテルの利用を断られた経験がある。「補助犬は体の一部。自然に受け入れてほしい」と話す。

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