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五味院長の「スッキリ!体臭で悩まなくなる話」

コラム

制汗スプレーの全身使用は危険! 自分に合ったデオドラント剤を知ろう

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使い方次第で健康被害や皮膚トラブルも

 ドラッグストアには、何を選んでよいか迷うくらい、たくさんのデオドラント剤が並んでいます。しかし、購入者は、本当に自分に合った製品を選び、それを正しく使用しているでしょうか? ほとんどの人は製品の裏面に記載されている成分など確認せずに、メーカーの宣伝イメージで選んでいるのが現状でしょう。

 しかし、デオドラント剤は正しく使用しないと、逆効果になるばかりか、皮膚トラブルや健康障害を生ずることもあります。

デオドラント剤の主成分は「制汗剤」と「制菌剤」

 安全で効果的に使うためには、まず含まれている成分の働きを知ることが必要です。デオドラント剤の主な成分は二つ。汗を抑える制汗剤と、菌の繁殖を抑える制菌剤(殺菌剤)です。これに、ニオイ分子を吸着する製剤や、化学的に消臭する天然の消臭成分、さらに香りでマスキングする香料などが加えられ、製品の商品価値を高めています。

 デオドラント剤の使い方でまず大切なことは、使用範囲です。成分となる制汗剤の多くにはクロルヒドロキシアルミニウムなどの金属塩が含まれ、汗腺の出口を塞ぐことで汗が出ないようにします。体全体にスプレーする人がいますが、体温調節に影響し、気温が高い日などは熱中症の可能性が高まりますので、非常に危険です。寒い冬にも「うつ熱」の危険があります。冬は体温を維持するため基礎代謝が高くなっていて、夏より熱が出やすくなっています。その熱を放出するために「見えない汗(不感蒸散といいます)」をかくことが必要で、これを妨げると熱が体内にこもり、体調不良の原因となります。

制汗剤を使っていいのはワキと足だけ

 実は、制汗剤を安全に使用できる場所は、体の中では「ワキ」と「足」の2か所しかありません。ワキの汗は蒸発せずにこもるため、体全体の中では比較的、体温調節に関係していません。それに、温熱性発汗より精神性発汗が多い場所でもあります。ですから、この部分の汗は止めても問題ありません。靴で覆われている足も同様です。

 反対に、胸や腕の部分は、体温調節には非常に大切な場所です。制汗剤をワキにスプレーする時は、広範囲にかからないよう、できるだけ皮膚に近づけてふきかけてください。

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五味常明(ごみ・つねあき)

1949年、長野県生まれ。一橋大学商学部、昭和大学医学部卒。昭和大で形成外科、多摩病院で精神科に携わった後、体臭・多汗研究所を設立。現在は、 五味クリニック 院長として、東京と大阪で診療する傍ら、流通経済大スポーツ健康科学部の客員教授も務めている。

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