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医療・健康・介護のコラム

妊活の「いい病院」って? 選ぶポイントは?

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通いやすく、男性不妊にも対応できる施設がおすすめ

 

 さて「かかり方のコツ」です。四つのポイントをお伝えします。

 1.通いやすいところを選ぶ。

 例えば、自宅に近い、あるいは職場に近い、自分とパートナーの職場のちょうど真ん中ぐらいにある、通勤途中にある、などです。また「女医さんだから」「友人が通っているから」「前から通っている病院だから」などももちろんOKです。

 2.不妊治療が男女ともに受けられる

 不妊治療は、不妊治療専門病院やクリニック、産婦人科や婦人科の不妊科、大学病院や総合病院の不妊科などで受けられますが、不妊の検査が男女ともにできるところ、あるいは男性不妊専門施設と提携しているところがおすすめです。

 3.病院の方針で選ぶ

 不妊治療では大切な検査やステップアップのタイミング、薬の種類や量、カウンセリングや各種相談の進め方、料金体系、情報提供の仕方は、院長の方針で決まります。今は各病院のホームページを見れば、ある程度の情報は提供されていますので、方針等は想像できると思います。ぜひ事前にチェックしてみてください。

 4.相性で選ぶ。

 大切な要素の中には「相性」もあります。その病院の治療方針と自分の身体との相性。また心の相性も大切です。ですから、行ってみないと分からないというのが本当のところなのです。最近は、受診希望者向け説明会を開くところも増えていますので、ぜひ一度カップルで参加してみてはいかがでしょう。気になっていることを質問できる機会もあるかもしれません。説明会がない場合でも、不妊相談をやっていたりするので、通う前にその病院の雰囲気を見てから選ぶことはできます。

 病院の情報というと、インターネットの口コミなどを参考にする人も少なくありません。それも悪くはないのですが、気をつけてほしいことが一つあります。口コミは個人の感想に過ぎないということです。あなたが同じように感じるとは限らないし、そのままあなたに当てはまるかどうかはわかりませんので、あまり振り回されないでください。最も大切なのは、2人でよく話し合うこと。そのうえで納得のいく病院選びをしてくださいね。(松本亜樹子 特定非営利活動法人Fine=ファイン=代表)

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松本 亜樹子(まつもと・あきこ)
NPO法人Fineファウンダー・理事/国際コーチング連盟マスター認定コーチ

松本亜樹子(まつもと あきこ)

 長崎市生まれ。不妊経験をきっかけとしてNPO法人Fine(~現在・過去・未来の不妊体験者を支援する会~)を立ち上げ、不妊の環境向上等の自助活動を行なっている。自身は法人の事業に従事しながら、人材育成トレーナー(米国Gallup社認定ストレングス・コーチ、アンガーマネジメントコンサルタント等)、研修講師として活動している。著書に『不妊治療のやめどき』(WAVE出版)など。
Official site:http://coacham.biz/

野曽原 誉枝(のそはら・やすえ)
NPO法人Fine理事長

 福島県郡山市出身。NECに管理職として勤務しながら6年の不妊治療を経て男児を出産。2013年からNPO法人Fineに参画。14年9月に同法人理事、22年9月に理事長に就任。自らの不妊治療と仕事の両立の実体験をもとに、企業の従業員向け講演や、自治体向けの啓発活動、プレコンセプションケア推進に力を入れている。自身は、法人の事業に従事しながら、産後ドゥーラとして産後ケア活動をしている。

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