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がんの5年生存率、病院ごと・ステージ別で230施設公表「受診の参考に」

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がんの5年生存率、病院ごと・ステージ別で230施設公表「受診の参考に」

 国立がん研究センターが12日、病院ごとに病期(ステージ)別で公表したがんの5年生存率。患者団体の要望が強かったもので、今回初の取り組みだ。数値には病院により差があるが、同センターは「治療の優劣を示すものではない点に留意して、受診の参考にしてほしい」としている。

 5年生存率は、がん診療連携拠点病院など251施設で、2008~09年にがんと診断された約50万人分を集計した。病院別のデータは、公表を見送った病院を除く230施設について、主な5部位(大腸、胃、肺、乳房、肝臓)で、がんの進行度に応じたステージ1~4の数値を公表した。

 例えば肺がんは、同センター中央病院はステージ1が85・5%、同4が10・3%、全体で60・6%。がん研有明病院は同1が84・2%、同4が4・5%、全体で52・2%などとなった。

 同センターの東尚弘・がん登録センター長は「病院が治療を振り返る機会となり、医療の質向上につながれば」としている。

 集計結果は同センターのサイト「がん情報サービス」(http://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/brochure/hosp_c_reg_surv.html)に掲載されている。

          ◇

【解説】情報共有、信頼の一歩

 主ながんのステージ別5年生存率が病院名を明示して公表されたのは、医療の透明性を高めるうえで前進だ。生存率の情報は病院選びの重要な参考になる。

 ただし、これは必ずしも治療成績の優劣を示すとは限らない。患者にとってまず大事なのは、主治医とよく話し合うことだ。

 病院により患者の年齢構成や状態は異なる。がん以外の持病を抱えているなど、難しい患者が多ければ、数値は低くなりやすい。こうした背景は、患者も理解しておく必要がある。

 しかし、患者にしてみれば、最も知りたい情報の一つであることは間違いない。医療側と患者側の情報共有は、信頼関係を深める第一歩だ。今回の公表を契機に、適切な透明化を進めたい。(医療部 西原和紀)

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