伊藤清世の「あれ?コレ 介護食 plus」
健康・ダイエット・エクササイズ
軟らかナシのコンポート
こんにちは、在宅訪問管理栄養士の伊藤清世です。
ナシのおいしい季節になりました。
ナシには「和ナシ」「洋ナシ」がありますが、私たちが普段目にする丸いナシは「和ナシ」です。その特徴は一口食べた時のあふれ出る果汁と、しゃきしゃきという食感ではないでしょうか。
ところが、ナシの食感を楽しめなくなる場合もあります。例えば、口の周りの筋力が低下していたり、病気の後遺症などでまひが残っていたりすれば、ナシのようにかんでもまとまりにくい食材は、のみ込みにくくなります。
すりおろすなどの方法もありますが、すりおろしてしまうと、食べる側は一目見ただけでは何が提供されているのかわかりません。人の食欲は、視覚からの情報が8割を超えるとも言われており、見た目によって食べるか否かを決めていることが多いそうです。
今回の調理のポイントは、硬くて酸味の強いナシの芯の近くを大きく取り除くこと、熱の通りにムラが出ないよう、ナシを1cmほどの厚さにスライスすることです。
今回のレシピでは見た目に配慮し、ナシの形を崩すことなく軟らかく調理しています。少し手を加えるだけで、食べる側も提供する側も、よりおいしさを感じられるのではないでしょうか。
[作り方]
(1) ナシは皮をむき、芯の近くの硬い部分を取り除き、1cmほどの厚さにスライスする。
(2) (1)を耐熱容器に並べ、(A)を合わせたものを注ぎ、クッキングシートをかぶせる。
(3) ラップをふんわりとかけ、500Wのレンジで8~10分加熱し、竹串がすっと通るくらいまで軟らかくする。
(4) そのまま冷やして出来上がり。
※かむ力、のみ込む力には個人差があります。食べる機能を確認しましょう。
(レシピ作成 在宅訪問管理栄養士 伊藤清世)
【関連記事】