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かゆみと向き合う(1)高齢者の治療 3施設連携

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かゆみと向き合う(1)高齢者の治療 3施設連携

江畑さん(右)の診察を受け、「すっかりよくなった」と話すAさん(東京都世田谷区で)

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かゆみに苦しんでいた頃のAさんのおなか(江畑さん提供)

 「体中がかゆくてたまらんのです」

 昨年2月初旬、東京都世田谷区の「ちとふな皮膚科クリニック」で、区内の有料老人ホームに住む男性Aさん(88)は、院長の江畑俊哉さんに訴えた。

 2016年9月に人工透析の治療を始めてから、全身に強いかゆみを感じるようになったAさん。年末には赤い斑点が体中に広がった。「一日中かゆみのことで頭がいっぱいで、夜も眠れなかった」と話す。

 かゆみに悩む高齢者は多い。65歳以上の34%が1週間のうちに無視できないほど強いかゆみを感じたという米国の調査研究もある。

 江畑さんによると、高齢者がかゆみを感じやすい理由は主に三つある。

 一つ目は、皮膚の水分や皮脂の量が減り、かゆみを感じる神経が表面近くまで届くこと。二つ目は、高齢者に多い腎臓や肝臓などの病気によって、神経細胞に働きかけてかゆみを起こす物質が増えてしまうこと。そして三つ目は、薬剤の副作用。特に、いくつか持病があり何種類も薬を飲んでいると影響が出やすい。

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