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原因不明・完治困難「潰瘍性大腸炎」…薬で炎症抑え、寛解維持が治療の基本

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原因不明・完治困難「潰瘍性大腸炎」…薬で炎症抑え、寛解維持が治療の基本
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 国の指定難病で患者の数が最も多いのが、「潰瘍性大腸炎」です。大腸の粘膜に炎症が起きる原因不明の病気で、若い人に多くみられますが、最近は高齢の患者も増えています。(辻田秀樹)

なぜ起きる?

 大腸の粘膜の内側に炎症が起きて、潰瘍やびらん(ただれ)が生じる病気です。原因は不明ですが、体を守る免疫の過剰な働きや、腸内細菌の関与が指摘されています。安倍首相の持病としても知られています。

 国の医療費助成を受けられる「特定医療費(指定難病)受給者証」を持つのは16万7872人(2017年3月末現在)で、全ての難病患者の17%を占めます。

 日本の患者は人口10万人あたり約100人で、米国の半分程度です。10~30歳代で発症する人が多く、脂肪や糖質を多く摂取する「欧米型」の食事が関係している可能性もあります。

どんな症状?

 初期には、下痢や腹痛、血便、ネバネバした油のような分泌物が混じる粘液便などがみられ、「 痔核じかく 」と間違えることもあります。

 重症化すると、排便回数は6回以上に増え、1分間に90回を超える頻脈、発熱、貧血などの全身症状も起きます。さらにひどくなると、排便回数が1日20回以上にもなり、大量の出血を伴うこともあります。

どう治すの?

 今のところ完治は難しく、炎症を抑える薬を飲みながら、症状が落ち着いて安定した状態(寛解)を維持することが治療の基本となります。中等度以上になると、炎症を強力に抑えるステロイド薬も使います。

 薬で改善しない場合や重症化した場合は、手術が必要となることもあります。大腸を全て摘出して人工肛門(ストーマ)を作る手術が主流でしたが、小腸で便をためる袋を作って肛門につなぐ手術も行われるようになり、ストーマを使わずに生活することも可能になりました。

 治療と並行し、極端な暴飲暴食は避けて、適度な運動をすることも大切です。

広がる選択肢

 最近は、新しい薬などが登場し、治療の選択肢は広がっています。

 このうち10年に公的医療保険の適用となった生物学的製剤は、生物が合成する物質をもとに作る薬で、免疫の働きを過剰にする物質を抑える効果があります。半数以上の患者に効果があり、重い副作用が起きることもほとんどありません。

 炎症の原因となる異常な白血球を血液中から取り除く「血球成分除去療法」という治療法も開発されました。これも保険が使えます。

 一方、近年、高齢の患者が増えています。若い人の病気と思われてきたこともあり、治療の開始が遅れるケースが目立ちます。気になる症状があれば、かかりつけ医に相談しましょう。早期の診断、治療ができれば、健康な人とほとんど変わらない生活が送れます。

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