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コラム

[町亞聖さん]高3から10年 母を介護

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[町亞聖さん]高3から10年 母を介護

撮影・小林武仁

 私が高校3年生の1月に、当時40歳だった母が倒れました。くも膜下出血でした。一命はとりとめたものの、右半身にまひが残り、車いすの生活に。その後、49歳のときに、がんで亡くなるまで、家族で母の介護をしました。

 父は仕出し弁当の配送業をしており、家事全般と3歳下の弟、6歳下の妹の世話は私の責任でした。家事が不慣れだったので、1週間、夕食がスパゲティだったこともあります。

 1浪して進んだ大学時代は、学業と母の介護、アルバイトに明け暮れました。サークル活動や海外留学もしてみたかったけれど、とても無理。日本テレビに就職後も、仕事が終われば一目散に帰っていました。

 幸い、大好きな母は、いつも明るく私を励ましてくれ、介護をつらいと思ったことはありませんでした。

 働き盛りの介護離職に比べ、若者は失うものが少ないという見方もありますが、色々なことをあきらめざるをえないのは事実。悩みを友人に話すのも難しい。私は父の強い勧めで進学し、アナウンサーになれましたが、介護を理由に人生が狂ってしまうこともあります。

 最近、ようやく若者の介護問題が注目されてきましたが、渦中にいる人が声を上げるのはまだまだ難しいかもしれません。気軽に相談できるような窓口がもっと増えるといいなと思います。

  ◇まち・あせい  フリーアナウンサー。47歳。埼玉県出身。日本テレビのアナウンサーなどを経て、2011年、フリーに。現在、ニッポン放送「ひだまりハウス」などに出演。介護や医療がテーマの講演も行う。

 (樋口郁子)

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