あんしんQ
医療・健康・介護のニュース・解説
Q 働きながら資格を取りたい
A 国が受講料の一部を補助
「働きながら資格を取って、職業能力を高めたい」――。こんな人たちを支援する制度が、雇用保険の「教育訓練給付金」です。
将来の失業を防いだり、早期の再就職につなげたりするのが狙いです。資格試験や語学検定、パソコンの能力認定試験などの合格を目指して、民間の通信講座を受けたり、学校に通ったりした場合、入学料と受講料の一部を、国が支給してくれる仕組みです。
■離職から1年以内の人も
働いている人だけでなく、離職から1年以内の人も対象になります。ただ、受給するには、一定の要件を満たす必要があります。
一つは、雇用保険の加入期間です。初めて受ける場合、1年以上の加入が必要です。2回目以降は3年以上です。
もう一つは、受けたい講座が、厚生労働相の指定を受けていることです。インターネットの検索システム(http://www.kyufu.mhlw.go.jp/kensaku/T_K_kouza)で調べることができます。
社会保険労務士などの資格取得や情報関係の認定試験の合格などを目指すものなど、全国で1万1299(4月1日現在)あります。期間は1年以内で、2~3か月の講座が多いです。
■支給額は最大10万円
支給額は、入学料と受講料の合計の20%で、最大で10万円です。受講修了の翌日から1か月以内に、領収書や修了証明書などの必要な書類を添えて、住んでいる地域を担当するハローワークに足を運んで申請する必要があります。
講座ごとに定められた出席率や、試験の成績などで基準を満たさないと、修了証明書がもらえず、受給もできませんので、注意が必要です。
厚生労働省の担当者は「『人生100年時代』といわれる中、ぜひ制度を活用して能力を磨いてほしい」と話しています。
今回紹介したのは、「一般教育訓練」です。これとは別に2~3年かけて専門学校などで学ぶ人の受講料を一部補助する「専門実践教育訓練」もあります。詳しいことは、ハローワークが相談に応じてくれます。
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