街で障害のある人と出会ったら~共生社会のマナー
医療・健康・介護のコラム
白い杖を持った人が道で困っている どうすればいい?
ヨミドクターをご覧のみなさん、はじめまして。サービス介助士インストラクターの冨樫正義といいます。サービス介助士とは、主にサービス現場で障害のある方や高齢な方などが、何かお手伝いが必要な際に、さっとお手伝いができるように、基本的な介助技術を学んだ人です。駅のホームで介助をしている駅員の方々もサービス介助士を取得していることが多いので、実はみなさんもその活躍を見たことがあるかも知れません。
1回目のテーマは、まさに駅などで見かける白い杖(白杖と書き、はくじょうと読みます)を持った視覚に障害のある人へのお手伝い方法です。
最近は駅の構内で、視覚に障害のあるお客さまは駅員が介助する旨の放送が流れたり、鉄道各社の取り組みによる「声かけ・サポート」運動のポスターが貼ってあったりします。でも、「お手伝いしたいとは思うけれども、どうすればいいか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
視覚障害者=全盲 とは限らない

白い杖を持っている人には、全盲の人も弱視の人もいます
ところで、どのような方が白杖を持っていると思いますか。実は道路交通法に記載があります。
第14条では、「目が見えない者(目が見えない者に準ずる者を含む。)は、道路を通行するときは、政令で定めるつえを携え、又は政令で定める盲導犬を連れていなければならない」とあります。つまり、視覚に障害のある人は道路交通法で、白杖を持ち歩くか、盲導犬を連れていることが義務付けられているのです。また、「目が見えない者に準ずる者を含む」とあるように、全く見えない全盲の方に限らず、弱視の方も白杖を持ちます。
視覚に障害のある方全体では、全盲より弱視の方が多い。つまり、白杖を使っているからといって全く見えていないとは限らないのです。この点を理解することで、その方が必要とするお手伝いをすることができます。
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共生社会のところに、「ヘルプマークをつけている方々を見かけたら」とありましたが、聴覚障害者も外見からはそれとわからないので、困っていることもあります。耳が聞こえないと言っても、大声ならわかるだろうと思い込む方々が多いのです。聴覚障害者が一番困るのは、何かあったときに流れる放送がわからない、ということです。電車が急停車したときに流れる車内放送がわからず、先方にメールで連絡取れないのです。
それで聞こえない方から、紙とかでどうしましたか?と聞かれたら、放送の内容等をその紙に書いて下さると、大変助かります。
よろしくお願いいたします。
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