伊藤清世の「あれ?コレ 介護食 plus」
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サトイモで月見団子風
こんにちは。在宅訪問管理栄養士の伊藤清世です。
9月24日は十五夜です。
今回は、十五夜のお月見にちなんで、お団子風のレシピのご紹介です。
高齢者が食べたいものの上位に必ず挙がる「餅」「団子」ですが、のみ込む際にのどにはりつく危険があり、かむ、のみ込む力が低下した方には提供しがたい食品です。
これらの食品は、よくかんで唾液と混ぜ合わせてゆっくりと食べることで、のどにはりつきにくくなりますが、高齢になると「唾液の分泌が低下する」「義歯の使用により、かむ力が低下している」「筋力低下により、のみ込む力が低下する」などの要因から、うまくのみ込めず窒息などを引き起こす可能性があります。
このレシピでは、白玉粉の代わりに小麦粉を使用し、さらにサトイモと豆腐を加えることでかみ切りやすく、粘りの少ないお団子が出来上がります。今回は、みたらしあんをかけましたが、お汁粉に入れたり、お雑煮に入れたりしてもよいですね。
作るときのポイントは、生地を丸める際に手を濡らしながら作業すると手に生地がつかず、うまくまとまります。
冷めると硬くなり食べにくくなるため、できるだけ食べる直前に作ることをお勧めします。冷めてしまった場合はもう一度ゆでたり、レンジで温め直しましょう。
十五夜はサトイモの収穫時期にちなんで、別名「芋名月」とも呼ばれます。
旬のサトイモを入れたお団子とお茶で、昔のお月見を話題に時間を過ごすのもよいですね。
[作り方]
(1) サトイモは電子レンジや鍋で加熱し、竹串がすっと入るくらいまで軟らかくする
(2)
(1)のサトイモと豆腐をフードプロセッサーに入れ、滑らかになるまで
(3) (2)をボウルに入れ、薄力粉をふるいながら加え、粉っぽさがなくなるまで、へらで混ぜる。
(4) その後、手でしっかりと混ぜ、食べやすい大きさに丸め、沸騰した湯に入れる。浮いてきたら、さらに1~2分ほどゆで、ざるにあげ、流水でさっと表面を洗い流す。
(5) みたらしあんを作る…(A)の材料を全て鍋に入れ、かき混ぜながらとろみをつける。
(6) ゆで上がった団子に、(5)のみたらしあんをかけて出来上がり。
※かむ力、のみ込む力には個人差があります。食べる機能を確認しましょう。
※このレシピは「飲み込む力」が低下した方にはお勧めできません。
(レシピ作成 在宅訪問管理栄養士 伊藤清世)
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