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豪雨被災地報告(5)診療早期再開 地域を守る

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豪雨被災地報告(5)診療早期再開 地域を守る

まび記念病院で臨時診察室となった医療車両。正面玄関前に止められ、患者が診察を待っていた(7月21日、岡山県倉敷市真備町で)

 「この病院が開いているとやはり安心しますね」

 西日本豪雨で1階が水没したまび記念病院(岡山県倉敷市真備町)。水が引いた後の7月21日、「喉が痛い」と診察を受けに訪れた地元の男性(58)はこう語った。病院はレントゲンや血液検査の設備を持つ医療車両を臨時診察室として使い、住民の診療を続けていた。

 病床数80床で、15の診療部門を持つ病院は、真備町の中心的な医療機関だ。7日、近くの小田川などの氾濫により大きな被害を受けたが、2日後には、病院の患者が近隣の系列診療所で診察を受けられるようにした。18日には、四国地方から借りた医療車両が病院に到着した。

 病院理事長で内科医の村上和春さんは「待っている患者さんがいた。地域医療を守る大きな責務があった」と説明する。真備町の医療機関は、12施設のうち、11施設が被災した。

 医療車両の手配を仲介した国際医療NGO「 AMアムDA 」(本部・岡山市)の理事・難波妙さんは「かかりつけの医師に飲み慣れた薬を出してもらう。そんなことが患者を安心させる」と話す。

 早期の診療再開に向けて、村上さんたち病院関係者を支えたのは、地域住民からの厚い信頼だ。

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