医療大全
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豪雨被災地報告(2)避難所に段ボールベッド
「この避難所は人が多く、ほこりもすごい。環境を少しでも良くするため、掃除をしてから段ボールベッドを入れましょう」
西日本豪雨で大きな被害を受けた岡山県倉敷市真備町の 二万 小学校体育館。7月18日、災害ボランティアセンターのスタッフらはこう打ち合わせを行うと、手早く段ボール箱を組み立てて並べ、約200人分の簡易ベッドを設置した。
避難所は土足禁止だったが、すぐ隣のグラウンドや外から戻った人の服から出る砂ぼこりで、床はザラザラ。避難者はその床に直接、布団やマットレスを敷いて休んでいた。近くを人が通る度に舞い上がる砂ぼこりに、「目と喉が痛い」と悲鳴を上げていた。
そんな厳しい環境が約2週間続いたが、段ボールベッド導入で環境はかなり改善された。ベッドの高さは床から約35センチ。佐藤初子さん(74)は「砂ぼこりが気にならなくなった。せき込んで苦しそうだった知り合いも、今はかなり落ち着いた」と話した。
段ボールベッドは、ほこり対策に加え、〈1〉人が歩いた時の振動が床から伝わりにくく、比較的しっかり眠れる〈2〉立ったり座ったりしやすいので、こまめに歩く機会が増える――といった利点がある。
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