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一つの遺伝子だけで、心筋・血管の元になる細胞作成…再生医療へ応用期待

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一つの遺伝子だけで、心筋・血管の元になる細胞作成…再生医療へ応用期待

 皮膚などに含まれる種類の細胞に遺伝子を一つ入れるだけで、心筋や血管などの元となる細胞へと変える実験に、マウスを使って成功したと、筑波大の家田真樹教授らの研究グループが発表した。論文が米科学誌「セル・ステムセル」に掲載された。心筋 梗塞こうそく や拡張型心筋症などの再生医療への応用が期待される。

 家田教授は2010年、皮膚や心筋梗塞を起こした組織などにある「線維芽細胞」に、3種の遺伝子を導入して心筋細胞を作る技術を開発した。今回は、「Tbx6」という遺伝子一つだけで、心筋だけでなく血管にもなれる「心臓 中胚葉ちゅうはいよう 細胞」の作製に成功。4日で約4割がこの細胞になった。

 この技術は「ダイレクト・リプログラミング」と呼ばれ、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使う再生医療より安価に実現できると見込まれる。家田教授らは心臓の患部にカテーテルで遺伝子を導入し、開胸手術をせずに心筋や血管を再生することを目指す。

 山下潤・京都大iPS細胞研究所教授(幹細胞生物学)の話「一つの遺伝子で特定の細胞に変化する現象は、細胞分化のメカニズムを知る上でも興味深い。目的としない細胞が出来ないかどうかなど、今後は安全性の検証が重要だ」

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