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【子どもを守る】事故(2)シート装着 産前に啓発

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【子どもを守る】事故(2)シート装着 産前に啓発

出産を間近に控えた妊婦向けの講座。チャイルドシートに関する資料を配り、準備を呼びかける(「サンタクルス ザ タカラヅカ」で)

 「車で退院する方は必ず、チャイルドシートを正しくつけてください」

 今年7月中旬、兵庫県宝塚市にあるクリニック「サンタクルス ザ タカラヅカ」の一室で、13人の妊婦が耳を傾けた。

 同クリニックの母親学級では、お産の経過の説明や呼吸法の指導に加え、チャイルドシートの準備を必ず呼びかける。自動車事故による死亡や重いけがを減らす効果、選ぶポイント、装着方法が盛り込まれた冊子も配る。

 参加者の一人で初めての出産を控える木村彩子さん(36)は、兄の家族からのお下がりを使う予定だ。看護師の鳥飼真由美さんから、「取扱説明書も譲り受けて、安全基準の適合マークや、部品の劣化がないことを確かめて使いましょう」と助言を受けた。

 産婦人科と小児科を併設する同クリニックでは2012年から、産後入院中や乳児健診も活用してチャイルドシート使用の啓発を進める。退院時の使用率は、指導がない場合は56%だったが、母親学級と産後入院中に指導すると72%になった。

 産後入院中に配る資料には予防接種と並んで、チャイルドシートの説明が1枚に見やすく収められている。同クリニックの小児科医、吉田麻希さんは「チャイルドシートもワクチンも、子どもの命を守る手段。医療者が推進するのは当然のことです」と話す。

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