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心療眼科医・若倉雅登のひとりごと

コラム

夏に多いアデノウイルス感染「はやり目」に新たな治療法か

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 夏に子どもを悩ます目の病気といえば、「流行性角結膜炎(はやり目)」でしょうか。その原因はアデノウイルスの感染です。強い充血が起こり、涙や目やにが出て、目が痛くなったり、熱を帯びたり、腫れぼったくなったりして、数日間悩まされます。

接触感染の予防が基本…家庭内でもこまめな対応を

夏に多いアデノウイルス感染「はやり目」に新たな治療法か

 対応の基本は、接触感染の予防です。涙や目やにを触った手で、やたらにドアノブなどを触らないことが大事です。患者が使用したタオル、ティッシュなどからも伝染するので、タオルの使いまわしは厳禁です。

 家庭内では、こまめな手洗いや、感染した人の入浴を最後にするなどの対応が求められます。

 一口にアデノウイルスといっても型が50以上あります。はやり目とは別の型のアデノウイルスによる感染症では、結膜炎以外に 嘔吐(おうと) や下痢などを起こす「咽頭結膜熱(プール熱)」も、よく知られています。ノロウイルスやロタウイルス感染症によく似た症状のこともあり、特に子どもでは、1週間近くも熱が続くような厄介な事態になる場合もあるのです。

 流行性角結膜炎などのウイルス性結膜炎は、ほかの人への感染の可能性がなくなるまで出席停止とすることが、学校保健法で定められています。1週間以上登校、登園できないケースは少なくありません。

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201505_第4回「読売医療サロン」_若倉

若倉雅登(わかくら まさと)

井上眼科病院(東京・御茶ノ水)名誉院長
1949年東京生まれ。北里大学医学研究科博士課程修了。グラスゴー大学シニア研究員、北里大学助教授、井上眼科病院副院長を経て、2002年から同病院院長。12年4月から現職。日本神経眼科学会理事長、東京大学医学部非常勤講師、北里大学医学部客員教授などを歴任し、15年4月にNPO法人「目と心の健康相談室」を立ち上げ副理事長に就任。「医者で苦労する人、しない人---心療眼科医が本音で伝える患者学」、「健康は眼に聞け」「絶望からはじまる患者力」(以上春秋社)、「目の異常、そのとき」(人間と歴史社)、医療小説「茅花流しの診療所」(同)など著書多数。専門は、神経眼科、心療眼科。予約数を制限して1人あたりの診療時間を確保する特別外来を週前半に担当し、週後半には講演・著作活動のほか、NPO法人、患者会などでのボランティア活動に取り組む。

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