文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

知りたい!

ニュース・解説

せきが長く続く「百日せき」…主に飛沫で感染、乳幼児は重症化しやすく

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック
せきが長く続く「百日せき」…主に飛沫で感染、乳幼児は重症化しやすく
id=20180802-027-OYTEI50004,rev=3,headline=false,link=true,float=left,lineFeed=true
id=20180802-027-OYTEI50005,rev=3,headline=false,link=true,float=left,lineFeed=true
id=20180802-027-OYTEI50006,rev=3,headline=false,link=true,float=left,lineFeed=true

 百日せきは、呼吸器に細菌が侵入することで起きる感染症で、せきが長く続くことからこの名前が付けられました。乳幼児が感染した場合は重症化しやすく、死亡する恐れもあります。ワクチンの接種など対策を取る必要があります。

(冨山優介)

なぜ起きる?

 百日せきは、百日せき菌という細菌が引き起こします。この菌が気管支に入り、毒素を出します。その結果、気管支が収縮するなどして呼吸が苦しくなり、せきが出ます。

 主な感染の経路は、患者のしぶきによる「 飛沫ひまつ 感染」で、菌の付いた手で触れることなどによる「接触感染」の恐れもあります。

 感染症法に基づき、これまで全国3000の小児科による定点報告が行われていましたが、今年1月から全例の報告が行われるようになりました。今年1月から7月15日までの全数調査では、3234人となっています。

どんな症状?

 百日せきは、〈1〉潜伏期間(7~10日)〈2〉かぜに似た症状の期間(約2週間)〈3〉発作性のけいれんを伴う激しいせきが出る期間(2~3週間)〈4〉回復期(2~3週間)の期間――に分けられます。全体では2~3か月になります。

 〈2〉の期間は、かぜの症状から始まり、次第にせきの回数が増え、程度もひどくなってきます。

 〈3〉の期間では、顔を真っ赤にして激しくせき込んだ後、息を吸う時に笛の音のような「ヒュー」という音が出ます。これは毒素によって息を十分に吸い込むことができないためです。 嘔吐おうと を伴うこともあります。発熱はあまりなく、平熱か微熱であることが多いです。

 1歳未満の乳児、特に6か月未満では、症状がひどくなります。呼吸ができないため体が青紫色になる「チアノーゼ」の症状が出ることもあります。窒息や肺炎などの合併症によって死亡する場合もあります。

どう治すの?

 原因となる百日せき菌を取り除くため、抗菌薬を投与して治療します。症状を改善するだけでなく、感染の拡大を防ぐ目的もあります。学校保健安全法の施行規則では、特有のせきがなくなるか、抗菌薬による治療を開始して5日が過ぎるまでが出席停止の期間と定められています。

 菌を除いても毒素自体は残るため、せきはしばらく続きますが、次第に少なくなります。

予防法は?

 予防接種法に基づき、百日せきと破傷風、ジフテリア、ポリオの4種混合ワクチンが、公費負担のある定期接種となっています。厚生労働省によると、標準的なスケジュールでは、生後3か月~1歳の間に、20日以上の間隔をあけながら3回接種し、さらに1歳~2歳の間に1回と、計4回接種します。

 ただ、ワクチンの効果は4~12年で弱まると言われています。全数調査によって9歳前後の患者が多く、また、成人の患者も一定数存在することが明らかになりつつあるため、さらなる接種時期の設定が必要かどうか、厚生労働省で検討が行われています。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

知りたい!の一覧を見る

最新記事