教えて!ヨミドック
医療・健康・介護のニュース・解説
雨の日の頭痛 どう対処?
「痛み日記」で予兆を知る
Q 暑い日が続きますが、もう台風の季節。私、雨が続くと頭痛がひどいんです。
ヨミドック 「天気痛」かもしれません。天気の変化により、頭痛、古傷の痛み、めまい、耳鳴り、気分障害など、その人が元々持っていた症状が悪化する状態を言います。
Q あっ、確かに天気が回復すると治まるの。だから上司が「気のせいだ」って。
ヨ 日本では推計1000万人以上が天気痛の経験者。自覚症状を訴える人は女性の方が多く、昨今の異常気象で患者は増加傾向です。ただ、その「気のせい」という言葉、「天気、気圧のせい」と考えれば当たってますよ。
Q 体が、低気圧の影響を受けているってこと?
ヨ ポイントは耳です。耳の中の「内耳」が気圧センサーになっていて、感知した気圧低下などの情報がストレス反応を生み、交感神経を興奮させます。結果として痛みがさらに激しく感じられたり、めまいが起きたりする。内耳のセンサーが敏感な人ほど天気痛になりやすいと言えます。
Q 私、どうすれば?
ヨ 「痛み日記」をつけてください。天気と気圧、痛みの程度、どんな運動をしたか、睡眠の状態について1か月、書き出してみましょう。体調悪化と天気に関係があるかが分かります。それから体調悪化のタイミングを分析し、めまいや耳鳴りなど、症状が出る前の予兆を把握しましょう。
Q 予防できる?
ヨ 予兆が出た時点で抗めまい薬を使えば、予防できることがあります。漢方薬を組み合わせることも。内耳の循環をよくして状態を整え、センサーが過剰に反応するのを抑えるのです。
Q 自分でできることは?
ヨ
内耳のむくみをとるため、両耳を軽くつまんで上下横に5秒ずつ引っ張ったり、耳たぶを横に引っ張りながら後ろに5回まわしたりするマッサージが効果的ですね。自律神経を整える「
Q 完治しますか?
ヨ 元々の持病や不調をなくすことで、天気痛の不安から解放されます。自分を大事にしてあげてくださいね。
(鈴木敦秋/取材協力=佐藤純・愛知医科大学医学部客員教授、郷家明子・
ヨミドックは読売新聞の医療介護サイト「ヨミドクター」のお医者さんキャラです。
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