新時代の「セルフメディケーション」
健康・ダイエット・エクササイズ
筋トレ女子のコンディショニング3本柱…美しく健康な身体作り
アスリートはセルフケアの達人に違いない。厳しいトレーニングで自分を追い込み、試合で最高のパフォーマンスを発揮できるよう調整していく。コンディショニングにはトレーニングだけではなく、リカバリー(回復)や食事も重要だ。
2012年のロンドン五輪から日本人選手用に「マルチサポートハウス」という施設が五輪期間中、現地に設置されている。トレーニング機材のほか、リカバリーを意識した食事、マッサージベッド、温水と冷水の入浴施設などがある。日本オリンピック委員会の杉田正明さん(日本体育大学教授)がアメリカの事例を報告したことがきっかけとなり、導入されたものだ。
「アスリートのコンディショニングを一般向けに生かせないか」。スポーツクラブのティップネスは杉田さんの指導を受け、トレーニングと回復、食事を3本の柱にしたコンディショニングを打ち出している。利用者は20歳代から60歳代まで幅広い。最近増えている「筋トレ女子」のトレーニングぶりをのぞいた。
筋トレの後…しっかりリカバリー
東京都内の佐藤美穂さん(35)は、IT関連企業の事務職。昨年の夏から筋トレにすっかりはまって、ティップネス木場店に週2~5回通う。「むくみや肩こりの解消、それに健康的にやせたい」と思って頑張っている。
施設を訪れるとまず、自律神経の状態からその日のコンディションを4段階で表示するコンディショニングスキャナーを、両手の指で触れてチェック。トップアスリートが使う機器を参考にティップネスが作ったものだ。佐藤さんの場合、3分の2は「調子がよく運動に適した状態」という最良の状態が表示されるという。
最低の「お疲れ気味」と出たらトレーニングを休んで、リラックス系のエクササイズやマッサージ器などを使うだけにする選択がある。
体組成計に乗って、変化をチェックするのも毎回の習慣。体重や脂肪率、筋肉量や体のどの部分の筋肉が発達しているかも示されるので、筋トレの効果を確かめることができる。通い始めて間もなく1年。身長は154センチ、この間に体重は52キロから2キロ減っただけだが、脂肪が減って筋肉量が2キロ増えているので、見た目の印象は、ぽっちゃりとした感じがなくなり、すっきりスリムになり満足している。
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