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子どもを熱中症から守る…プールや海など、水の中でも用心を

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子どもを熱中症から守る…プールや海など、水の中でも用心を

パソコンやスマートフォンで閲覧できる「熱中症予防情報サイト」は、子どもの「暑さ指数」も分かる(イメージ、環境省提供)

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 日本各地で記録的な猛暑が続き、熱中症への注意が連日呼びかけられている。夏休みに入ると子どもが家で過ごす時間も増えるため、身近な大人が子どもの様子を十分見守る必要がある。専門家は「子どもは熱中症になりやすい。無理は禁物」と呼びかけている。

首にぬれタオル

 乳幼児は代謝が盛んな一方、体温調節の能力が未発達で、体幹部の体温が大人より大きく上昇しやすく、熱中症になるリスクが高い。小学生でも体調の変化を言葉でうまく伝えられないこともある。様子の変化をよく確認したい。

 昭和大医学部教授の水野克己さん(小児科)は、「顔が赤く、汗をひどくかいている場合は、水分を補給しながら、水でぬらしたタオルで首のまわりを覆い、うちわで風を送って体を冷やしてあげましょう」とアドバイスする。

 頭が痛い、吐き気がする、だるい、力が入らないなどの症状があったら、エアコンのきいた所に移動するのが望ましい。さらに〈1〉体温が上がって体を冷やしても下がらない〈2〉汗が出なくなり手足が冷たい〈3〉呼びかけても反応が鈍い〈4〉尿が6時間以上出ない――といった場合は、急いで医師の診察を受ける。「風邪をひいた後のレジャーなど、無理は禁物。予定があっても、子どもの体調に合わせて途中で切り上げるなどの勇気が必要です」と話す。

 環境省は、「熱中症予防情報サイト」(http://www.wbgt.env.go.jp/)で、気温や湿度などから熱中症の危険度を示す「暑さ指数」を、大人と子どもに分けて公表している。

 暑さ指数は「危険」「厳重警戒」など5段階に分かれている。暑さ指数が31度(気温ではおおむね35度)以上になると「危険」とされ、運動に関する指針では、「特に子どもの場合は中止すべき」だとしている。

 子どもは身長が低く、地面の熱や照り返しの影響を受けやすいため、暑さ指数は大人より0・1~0・3度ほど高いという。担当者は「サイトでは2日先の予測もチェックできます。お出かけの際の参考にしてほしい」と話す。

朝食はきちんと

 医学博士で管理栄養士の本多京子さんは、「朝食をきちんととることが、暑い時期には大切」と指摘する。「みそ汁やスープ、野菜や果物を意識して食べさせて。水分や塩分、ミネラルを補給できます」

 真水は吸収に時間がかかるので、活動の前にコップ1杯(200cc)程度、活動中は15~20分おきに水分を補いたい。塩昆布や細かくした梅干しなどをおやつ代わりにしたり、果物ならビタミン、ミネラルが豊富なキウイや、塩をかけたスイカを食べるのもお勧めだという。

水温が高い時は泳がせず

 プールや海など水の中にいても熱中症になるおそれはある。早稲田大学教授(環境生理学)の永島計さんは、「水中でも運動をすれば体温は上がる。一方、水中では汗をかいても体の表面から蒸発せず、気化熱で体温を下げる働きが機能しない」と指摘する。発汗による脱水を防ぐための水分補給は、まめに行った方がよいそうだ。

 「水温が33度以上になると、体温との差が小さく、水中で安静にしていても、体内の熱が下がりにくい」と永島さん。「水温が高いときは泳がせず、水遊び程度にとどめてほしい」とアドバイスする。

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